私が経験した「正直」とは言えない不動産エピソード【家探し・家の購入】
こんにちは、やんともです。
前回、前々回とドラマ「正直不動産」に関する記事を投稿しました。
今回は正直不動産シリーズ(?)の最終回として、私自身が家探し・家の購入で経験した「正直」とは言えない関係者とのやり取りエピソードについてご紹介いたします。
1.私の家探し・家購入の概要
2.「正直」とは言えないエピソード
2-1)営業マンは高確率で煽り文句を言ってくる
2-2)家族連れのサクラを仕込まれた
2-3)必要な書類を提出してこない
2-4)家財保険の保険金額
3.最後に
1.私の家探し・家購入の概要
私は2021年2月頃から千葉県内で中古戸建ての家探しを始め、7件の物件(新築建売も含む)を見学した後、同年4月に築17年(当時)の戸建てを契約し、同年7月から住み始めました。
その間、数名の不動産会社営業マンの他、物件の売主さん、銀行マン、保険会社営業マン、司法書士、リフォーム会社営業マンなど多くの人と関わることがありました。
大きなトラブルはなく概ね円滑なマイホーム購入でありましたが、「真実とは異なるかな?」と思うようなやり取りもいくつかありました。
不動産営業マンばかりではありません。
銀行や保険会社とのやり取りでもそのようなことはありました。
「嘘」とは少し違って「無知」や「怠慢」と言ったこともありました。
全てが悪意によって行われたとも思っていません。
しかし、これから持ち家を持とうとしたり何か不動産取引きを予定されている人は、騙されない・流されないために、このようなこともあるという事は知っておいて頂きたいと思います。
ちなみに、この記事の内容は私の推測による部分が多く、真実である確証はありませんので、その点ご容赦いただければと思います。
2.「正直」とは言えないエピソード
2-1)営業マンは高確率で煽り文句を言ってくる
新築(建売り)・中古ともに物件の見学に行くと高確率で、「他の人もこの物件を狙っている。早くしないと売れしまう。」という事を匂わされます。
直接的な言い方もあれば、間接的に匂わせることもあります。
実際に私が言われた煽り文句は、
- 今日はたまたま、この後の見学が入っていませんので、ゆっくり見学頂けます。
- 先週見学されたご夫婦も大変気に入っておられました。
- (新築で2戸売り出しされているうち)1戸は先週見られた方が申し込みされましたので、ローンの審査が通れば〇月〇日には契約されてしまいます。
- (新築で2戸売り出しされているうち、私が気に入っている方について)やはりこちらの方が人気ですので、先に売れてしまうと思います。
- こちらの物件は前日にも他のお客様の見学が入っており、その場で申し込みが入る可能性もありますので、その場合はごめんなさい。
この中には事実もあり、本当にその通り売れてしまった物件もありました。
特に気に留まらない物件であれば「そうですか」と流して聞けますが、魅力的だと思う物件であれば煽り文句だと分かっていても気になってしまいます。
一点物の買い物って難しいですね。
営業マンもこちらの心理を読むのが上手いです。
では、私が最終的に購入した物件においてはどうだったか。
当然煽られました。
上記の煽り文句のうち5つ目の「前日に他のお客様の見学が・・・」というのは購入した家の見学2日前に言われたことです。
見学してみて良い物件だと思ったので、その言葉が気になって焦りが出てしまいました。
申し込み前にやるべきだと思っていたホームインスペクション(住宅診断)もやらず、周辺調査も十分にできず、申し込みすることとなりました。
申し込みでいくら値下げを入れるか迷っている時も、「もう1組狙っている人がいて」という話をされ、値下げが及び腰になってしまいました。
結果的に30万円だけ値下げに成功し、家の欠陥や周辺の問題もなかったため、結果オーライだとは思っていますが、私より8歳年下の営業マンにしてやられたなと思います。
若手ながらなかなか堂々とした営業マンでした。
さて、私が購入した物件にもう1組狙っている人がいるというのは本当だったのか。
私がその答えを知ることはありません。
『狙っている』と言うのは申込書を出すまで口約束でしかないため、狙っていたという記録はありません。
嘘でも本当でも、その営業マンももう覚えていないでしょう。
2-2)家族連れのサクラを仕込まれた
上記と同じ不動産営業マンによる煽りの中で、私が経験した最高級の煽りエピソードです。
中古として初めて見学した物件の見学の帰り道、同じ物件の見学者を装った家族連れのサクラを仕込まれていました。
以下は、私が物件の見学を終えて車を止めているコインパーキングに向かうまでの営業マンとのやり取りです。
まず、売主さんにお礼を言って物件を去る際、営業マンと売主さんが小声で不自然な会話をしていました。
営業マン「では、この後・・・お願いします。」
売主さん「あ・・・は、はい」<A>
その後、営業マンと私で立ち話をしていた途中、営業マンが携帯で電話を掛けたいと言い出しました。
営業マン「すいません、今ちょっと知らない番号から着信があって、もしかしたらこの後に見学を入れているご家族かもしれないので、ちょっとかけ直させてください。」<B>
電話をかけ始めて15秒ぐらいして
営業マン「電話出ませんでした。違ったみたいです。」
と言って電話を切りました。<C>
その後、コインパーキングの精算機の前に着いたところで、代金はこちらで払うので先に車に乗って準備しておいて欲しいと言われます。
営業マン「駐車場代はこちらで払いますので、車に乗って出発の準備をしていてください。私は、あちら(パーキングの入り口)にいらっしゃる次の見学者さんに一言挨拶してから、精算機にお金を入れて、車のところまで最後のあいさつに伺いますので。」<D>
言われた通り車に乗って出発の準備をしていたら、営業マンが精算機にお金を入れて車のところまで挨拶に来てくれました。
ロック板が下がったので、私はそのままパーキングから車を出して帰りました。
サクラだと思われるのは、コインパーキングの入り口にいた次の見学者です。
夫婦+子供2人の家族連れでした。
上記やり取りの中で不自然だと思ったのは以下の点です。
- 物件を出る時の売主さんとの会話<A>が不自然である。次の見学者がいるなら堂々と言えばよいはず。
- パーキングへ向かう途中の電話<B>が不自然。
まず、見学に来るお客さんの番号ぐらい登録するはずなので「知らない番号」というのに違和感がある。私の番号は登録されていた。
私の前で電話を掛けるにしても、「ちょっと電話させてください」と言えば済む話。「知らない番号から」と言う必要はないし、「次の見学者かもしれない」とも言う必要はない。アピールが強い気がした。 - かけ直した電話に出なかっただけで、次の見学者ではないと判断するのはおかしい。<C>
→着信があってかけ直したのではなく、営業マンの方からサクラに着信を入れて、「もうすぐ行く」という合図をしたのではないか? - パーキングの入り口に確かに家族連れがいたが、なぜ初めて会う家族が見学者だとわかるのか。<D> 周りには他にも家族連れがいる場所であった。
- もし見学者だとわかるなら、入り口ですれ違う際にまず軽く挨拶するはず。そのようなことはしていなかった。<D>
- 「先に車に乗ってもらって、その間に次の見学者に挨拶して、その後清算する。」と行動に関する指示と説明が細かい。<D>
→リアリティを出すために次の見学者(サクラ)と会話するところをアピールしたいが、会話の内容を聞かれるとサクラだとバレるので、私を車に乗せてその場から遠ざけた。また、この流れでパーキングのロック板を下せば、私はすぐに出発せざるを得ない。 - 次の見学者である家族連れの格好がラフすぎる。お父さんはスポーツウエアを着ていた。他人の家に上がり込むのだから、常識のある人ならもう少し服装や身なりに気を付ける。<D>
- 次の見学者の見学時間がおかしい。まず、私が見学を終えて次の見学者と合流したのが〇時45分ぐらいと中途半端。
また、私が何時間見学するかもわからないのに、私のすぐ後に見学者を入れるのも怪しい。すぐ後に見学者がいるなら、私に見学の終わり時間を伝えるはず。
そして、そもそも立て続けに見学が入るほどの人気物件ではないと思われる。実際にその後も長い期間売れ残っていた。
こんな感じで推理ゲームみたいになってますが、私はこの見学者はサクラだと思っています。
いい物件を適正な価格で売買してくれるのであれば、サクラを使ったり煽り文句を言われても構いません。
しかし、このような下手な芝居をされると気分は良くありませんし、そもそもメールの返信もまともに返さない営業マンだったので、一気に信用をなくしました。
2-3)必要な書類を提出してこない
売買契約が済んだ後の話です。
住宅ローンや火災保険の審査を通したり契約を結ぶ際は、様々な書類を準備しなければなりません。
その中には不動産会社や売主さんから出してもらう書類もあります。
特に私は、火災保険については自分で探した保険会社で加入し、住宅ローンも不動産会社の提携銀行とは別に自分で探したネット銀行も審査を通しましたが、このような不動産会社の提携先以外の保険会社・銀行を利用する場合は必要書類を全て自分で要求し集めなければなりません。
不動産会社経由で売主さんへいくつかの書類を要求したのですが、「ありません。見つかりません。なくしました。」でなかなか出てきません。
住宅ローンは物件の引き渡しに間に合うように、審査を通し金消契約を結ばなければならないため、書類を集める時間は限られています。
ある書類はなかなか出てこなかったため、かなり催促して、売主さんと直接連絡を取るぞと言ったところで、ようやく出てきました。
火災保険の割引きを受けるために必要な『耐火構造証明』については、頑なに「ありません。」と言われました。
しかし、不動産会社の保険営業部が勝手に送って来た火災保険の見積りには「耐火構造割引き適用」と記されていたため、仲介営業マンへ「耐火構造証明がないのに、なぜあなたの会社の保険見積りでは耐火構造扱いになっているのか。」と問い詰めたところ、「保険営業部は物件を建てたメーカーへ連絡し、耐火構造の証明書を入手していました。」という答えが返ってきました。
不動産会社には同じ証明書をこちらにも渡してもらいました。
保険営業部が入手できる書類なら、仲介営業部も同じ方法で入手できるはずです。
確かに仲介業としてどこまで求めてよいのかとも思いますが、同じ会社内でこのような対応の差が生じて、結果的には自社の利益に直結する方にだけ動かれている訳ですから、納得はできないです。
このように書類の取り寄せが滞るのは、不動産会社が提携銀行や提携保険会社と契約させたいからなのか、ただ面倒くさいから怠慢しているのかは分かりませんが、しっかり催促して提出させるしかないかと思います。
また、物件の申し込みを入れた頃から、ローンや保険の審査に必要な書類をよく調べておき、すぐに要求できるように準備しておくことも大事です。
2-4)家財保険の保険金額
最後は不動産会社の保険営業部の話です。
家を買って住宅ローンを借りたら火災保険に入ります。
任意で地震保険にも入ります。
建物保険は火災や自然災害で損壊した家本体に対する保険、家財保険は家の中の家財に対する保険です。
それぞれの保険金額(被災時に最大いくらもらえるか)は、建物の資産価値や家財の合計金額に合わせて任意の額を設定できます。
私は自分で保険会社を探して火災保険に加入しましたが、不動産会社の営業マンから「うちの保険営業部からも見積りが届くと思いますので、よかったら引き合いに出してください。」と言われ、特にこちらが了承する訳でもなく見積りを受け取ることになりました。
しばらくして郵送で見積りが届きましたが、内容を見て驚きました。
家財保険の保険金額が700万円で設定されていたのです。
見積り条件はこちらから伝えていないので、先方が適当な額を設定しています。
私が購入した家は3000万円代の物件です。
恐らく日本人の住宅取得費の平均以下だと思います。
果たして、そんな家に700万円もの家財があるでしょうか。
うちの家財の新品価格を合計しても、200万円にも満たないと思います。
同じぐらいの家を取得された家庭を見ても、ほとんど300万~400万円に収まるのではないでしょうか?
家に現金や証券、骨とう品などを置いていても、家財保険の対象にはならなかったと思います。
保険商品を扱う人であればそのぐらいの常識は持っていると思いますが、それでいて敢えて700万円もの過剰な金額を設定するということは、何も疑わずそのままの条件で加入した人に対して余分な保険料を払わせようという意図があるのだと思います。
もし家が全焼して保険金を請求した時に、200万円分の家財しか認められなかったら、残りの500万円分の保険料は無駄に払っていたことになります。
この家財保険が高めに設定されるというのは、火災保険あるあるのようです。
別件で担当者に電話することがあったので、問い詰めてやろうかとも思いましたが、絶対に契約することもないのでそれ以上の話はしませんでした。
3.最後に
今回は私の家探し・家購入において経験した、「正直」とは言えないエピソードを紹介しました。
中には「いい嘘」もあると思いますし、関係者も全て完璧に対応できる訳ではありませんし、嘘がいい結果を招く可能性もあると思います。
しかし、人生最大の買い物において、人の言うことを鵜呑みにする、人の言うことに流されるということは避けた方がよいかと思います。
この記事の内容はあくまで私の推測であり、真実である確証はありませんので、その点はご容赦ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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