ネット銀行の住宅ローンってどうなんだろう?【住宅ローン】
こんにちは、やんともです。
中古戸建てを購入しマイホーム生活を始めました。
家探しの体験談を綴っていきたいと思います。
住宅ローンを借りるとなれば誰しも低い金利で借りたいものです。
そうなると名前が出てくるのが『ネット銀行』。
一般に思い描く銀行のように店舗と窓口がなく、全てネットと郵送でやり取りをする代わりに、低い金利でローンを借りることができます。
しかし、ネット銀行と聞くと「金利が低いのには目を引かれるけれど、なんかいろいろ不安。」と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回はネット銀行の良し悪しについて私なりにまとめてみたいと思います。
1.ネット銀行の住宅ローンってどうなんだろう?
■ネット銀行のメリット
■ネット銀行のデメリット・実はあまりメリットではないてん
■結局ネット銀行はどうなのか
2.私の場合の住宅ローン
3.最後に
1.ネット銀行の住宅ローンってどうなんだろう?
ネット銀行のメリット
ネット銀行で住宅ローンを借りる際のメリットは以下2つです。
(1)金利の低さ
ネット銀行のメリットはズバリ金利が低いことです。
変動金利で0.4%代は当たり前で、0.3%代ということもあります。
①銀行の経営にかかるコストを大幅にカットしている
②審査を厳しくして貸し倒れリスクを小さくしている
①銀行に掛かるコストを大幅にカットしている
ネット銀行と言う名の通りネット上で営業を行っていて店舗を持ちません。
よって店舗を構えるためのコストも、店舗で働いている銀行員の人件費もかかりません。
その分銀行の収入源である利息を多くとる必要がなくなります。
審査も効率的に低コストで行われています。
②審査を厳しくして貸し倒れリスクを小さくしている
もしもローンを借りた人がが返済できなくなって破産すれば、最悪銀行は貸したお金が返ってこなくなり、損失を出してしまいます。
ネット銀行は店舗型銀行より審査を厳しくして、返せる可能性の高い人だけに貸付を行い、貸し倒れによる損失を小さくしています。
上記以外にも金利が低い理由はいくつかありますが、大きなところとしては上記2点です。
(2)金利以外のメリット
金利以外でネット銀行のメリットとしては、繰り上げ返済の手数料が無料というケースも多いですが、これは従来の店舗型銀行でも同じく無料のところも多いですので、そこまでのメリットではないかと思います。
おまけとして、人と話すのが苦手な人はネット銀行ならあまり人と話す必要がないという点もありますが、さすがにこれはメリットとは言えませんね。
ネット銀行のデメリット・実はあまりメリットではない点
ネット銀行で住宅ローンを借りる際のデメリットや、メリットと思われがちであるが実はそうでもない点は以下です。
(1)審査が厳しい
(2)事前審査結果に信用がない
(3)保証料がゼロ・・・
(4)団信の疾病特約を外せない
(5)金利や団信の内容によっては店舗型銀行の方が相性がよい人もいる
(6)手続きが面倒
(7)審査が遅い
(1)審査が厳しい
上記ネット銀行の金利が低い理由でも述べましたが、ネット銀行は審査が厳しく、審査で落とされてしまうケースも多いです。
そのため、「ネット銀行で借りなければよかった」ということではなく、「ネット銀行で借りれなかった」ということがあります。
逆に、審査が通る人にとってはデメリットではありません。
(2)事前審査結果に信用がない
家を購入する際は、まず銀行の事前審査(仮審査)に合格し、それを信用として売主と売買契約を結びます。
しかし、事前審査合格がネット銀行のものであれば「信用できない」と言われて、それだけでは契約できないことが多いです。
ネット銀行は事前審査に合格しても正式審査で落とされるケースが多いからです。
契約までの期間に余裕があれば、正式審査を通した後に契約ということもできるでしょうが、通常はネット銀行と併用して店舗型銀行の事前審査も通し、それを信用に契約を行います。
なので、これも店舗型銀行と併用して事前審査を通せばよいだけですので、これも借りた後に後悔する話ではありません。
(3)保証料がゼロ・・・
住宅ローンを借りる際は、最初に保証料というものを銀行に払う必要があり、通常は借入額の2.2%と結構な額です。
ネット銀行は「保証料ゼロ」と謳っているところが多く、一見非常にお得に見えますが、実は保証料の代わりに事務手数料というものが発生し、その額も保証料とほぼ同じ借入額の2.2%ですので、全くメリットになりません。
(4)団信の疾病特約を外せない
住宅ローンを借りる際に必須となる団信には、オプションで疾病特約をつけることができます。
これは死亡した時だけでなく、重い病気にかかったときもローンの返済が一時免除されたり、残高がゼロになるというものです。
本来この疾病特約はオプションなのですが、ネット銀行の場合はこの疾病特約が強制的に付いてくることが多いです。
この背景は、元々金利の低さを売りにしていたネット銀行でも、ネット銀行間の低金利争いが激しくなり、更に店舗型銀行も対抗して金利を下げてきたことにより、金利の低さだけで勝敗が付かなくなり、特約の内容で勝負するようになったと言われております。
この疾病特約を付けたいという人にはデメリットではありませんが、「そんなものいらない」という人にはその分余計な金利(保険料)を持っていかれることになり、店舗型銀行によっては疾病特約を外してネット銀行より低金利というところもありますので、デメリットになる場合もあります。
(5)金利や団信の内容によっては店舗型銀行の方が相性がよい人もいる
(4)と関連する話ですが、ネット銀行の団信には疾病特約が付いていることが多く、この疾病特約の内容が自分が欲している内容と一致している人は良いのですが、疾病特約の保証内容が自分の求めているものと一致しない場合は、余計な特約となる人もいます。
対して店舗型銀行の団信は疾病特約を複数の保証内容から選べる場合がありますので、この場合は店舗型銀行の方が相性がいい場合もあります。
また、店舗型銀行では金利引き下げ制度を導入している銀行があり、これは借りる人の収入や信用によって金利が異なってくるというものですが、人によってはこの制度で最大限まで金利を引き下げられるとネット銀行より低金利で借りられることもありますので、このような人も店舗型銀行の方がよい場合があります。
(6)手続きが面倒
これも、借りた後に後悔する話ではないのですが、(7)の審査の遅さと併せて意外と大きなデメリット、というか借りるまでのボトルネックです。
ネット銀行は審査等の手続きがとにかく面倒くさいです。
想定していたより面倒で、私も心が折れて審査を辞退しようかとも考えました。
なぜ面倒なのか、どのように面倒なのかというと、
①担当の銀行マンがいないので、書類について丁寧に教えてもらえない。
分からないことも詳しく質問できない。
②提出書類に不備があると、返送されてきて訂正して再提出となる。
店舗型銀行の場合、不備がないか担当者がその場で確認してくれるし、不備があっても店舗まで行ってちょっと書き直せばよいので早い。
③不動産会社と提携している店舗型銀行であれば、書類の半分は不動産会社が準備して銀行に提出してくれるが、ネット銀行はそれを全て自分でやらなければならない。
④特に中古物件の場合、必要提出書類の半分は売主さんからもらうが、売主さんは個人なのでちゃんと保管していない可能性もある。
⑤売主さんからもらう書類も不動産会社を介してもらうことになるが、不動産会社の担当者の対応が遅いとそれだけでも審査が滞るし、最悪、不動産会社が提携先銀行からローンを借りさせるために書類を隠す可能性もある。
とにかく、銀行から送られてくる手引きを見ながら、書類を集めて郵送するのですが、書類がすんなり集まらないので大変です。
すぐに手に入らない書類があった場合、オペレーションセンターに問い合わせするのですが、オペレーションセンターなので決まった形で機械的に対応されます。
店舗型銀行なら、「一旦審査を進めておくので、後から書類が手に入り次第送ってください。」とか、「書類が手に入り次第すぐに審査を進められるように準備しておきます。」のような臨機応変な対応もしてくれます。
また、ネット銀行の場合は提出書類に不備がないか自分で確認するしかなく、もし不備があれば「銀行から郵送で返送される→訂正して再度郵送で提出する」と時間がかかります。
店舗型銀行なら、窓口で書類を提出する時点で不備がないか確認しれくれますし、不備があってもその日のうちに店舗まで行って訂正印を押してくることもできます。
そして、不動産会社も「提携先銀行以外の銀行に審査を出すなら、うちは知らないので勝手にやってください。」のスタンスで、こちらから頼まない限り必要書類は出てきませんし、「売主さんが書類を紛失ました。」と言われて書類が入手できず、審査が滞ったこともありました。
(7)審査が遅い
(6)と併せて借りるまでの最大のネックになります。
まずは、そもそもネット銀行の審査は遅いです。
店舗型銀行はこちらのスケジュールを考慮して審査を優先してくれることもありますが、中央で一括で審査しているネット銀行は、審査を申し込んだ順・書類を出した順で淡々と審査されます。
また(6)でも書いていますが、書類に不備があった場合の訂正にも時間が掛かります。
最初に書類を提出する時点で慎重にチャックしてから提出することが求められます。
そして、ただでさえ審査が遅いネット銀行ですが、必要書類を自分で集める必要があり、売主さんや仲介不動産会社がすんなり書類をくれない場合は審査が滞り、さらに遅くなります。
そうして審査承認のタイムリミットに間に合わず、ネット銀行からの借入れを諦めることになるケースもあります。
私も、追加追加で書類を提出するために何度郵便局に足を運び、その度に速達送料を払ったことか。
結局ネット銀行はどうなのか
上記にネット銀行のデメリットを並べましたが、(2)は並行してネット銀行以外にも事前審査を出せばよいですし、(3)はデメリットではありません。
(1)(6)(7)は借りるまでのネックであり、借りてしまえば後でデメリットになることはありません。
(4)(5)だけは「他の銀行にすればよかった」となる可能性がありますので、よく比較検討を行ってください。
よって、「ネット銀行は辞めておいた方がいい」という理由はなく、結論としては「他銀行の方が条件(金利と団信)が良くないか確認した上で、ネット銀行から借りられる人にとってはネット銀行はアリ」だと思います。
借りるまでのネックである(1)(6)(7)のうち、(1)はこの時点から対策することは難しいですが、(6)(7)については、
- 家探しの時点でネット銀行と店舗型銀行の両方で事前審査を通しておく
- 正式審査の必要書類を予め確認しておき、また書類の有無を予め売主や不動産会社に確認しておき、物件を契約することが決まった時点で正式審査の申し込みをする
ことで有利になると思います。
前々回の記事にも書いている内容です。
2.私の場合の住宅ローン
ちなみに、私の場合の住宅ローンがどうだったか、お話しします。
借入額については、具体的な額は差し控えますが、私の場合親族から支援を貰えたため、物件価格より低い額を借りることとなりました。
借入先の銀行についてですが、元々、審査が通るならネット銀行で借りようと考えていました。
手続きの面倒くささについては、自分が頑張ればよいと思っていました。
不動産会社の担当営業マンにネット銀行を考えている旨を伝えたところ、「審査が間に合わない可能性はあるので、併用して店舗型銀行も正式審査を出してください。」と言われ、不動産会社の提携先のメガバンクとネット銀行の計2行に正式審査を出しました。
メガバンクの方は手続きも楽で、すんなり承認をもらえました。
ネット銀行の方も書類集めにかなり苦労しましたが、結果的にはメガバンクより先に承認をもらいました。
そして、最終的にはメガバンクの方から借入れすることにしました。
ネット銀行からメガバンクに乗り換えた理由は、
①メガバンクの方は金利引き下げが効き、表向きの金利はメガバンクの方が低くなった。
②団信の疾病特約を付けるとメガバンクの方が若干高く、35年返済で総額15万円ほどたかくなる計算となったが、疾病特約の内容はメガバンクの方がよかったため、メガバンクで借入れすることとした。
結果的に私は店舗型銀行で借入れすることとなりましたが、私はたまたま店舗型銀行の方が相性がよかっただけで、ネット銀行の方が相性が良かった場合はネット銀行で借りていたと思います。
3.最後に
4回に渡って住宅ローンについての記事を書きました。
次回、関連した話として団信(団体信用生命保険)について書こうと思います。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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