三井不動産の建売り分譲住宅:ファインコートについて紹介【家探し】
こんにちは、やんともです。
私が購入した築18年の中古戸建ては、元々三井不動産レジデンシャルのファインコートという建売りの都市型分譲住宅でした。
建売りと聞くとあまりいい印象を持たれないこともありますが、今回は私が中古で購入したファインコートについて紹介いたします。
1.建売り住宅について
2.ファインコートについて
■ファインコートとは
■特徴1:街づくり
■特徴2:家づくり
■特徴3:クオリティ
■ファインコートの坪単価について
3.私のファインコートとの出会いと、周辺エリアのファインコート
4.実際に中古のファインコートに住んでみて
5.最後に
1.建売り住宅について
私が家探し中に見学した物件については、以下の記事も併せてお読み頂ければと思います。
合計7件を見学しましたが、うち3件は新築建売りであり、残りの中古4件のうち2件も元々建売りの物件です。
中古2件のうち1件は最終的に購入した家です。
戸建てを検討する上で『建売り』と聞くとしばしば否定的に言われることがあります。
安かろう悪かろうという印象かと思います。
そのような印象が強い理由の1つは、所謂『ローコストメーカー』と呼ばれるハウスメーカーが手掛けていることが多いからだと思います。
私が見学した建売り5件(新築・中古)のうち4件もローコストメーカーでした。
ローコストメーカーについては以前も記事を書いておりますが、低価格で十分な品質を有しているというのが私の認識です。
必要な耐震強度や住宅性能は確保しつつ、可能な限りで合理化がされていますので、家が安く買えたり、立地にお金をかけたりできる訳です。
もちろん、お金をかければよりよい家はできると思いますが、そこは個人の価値観に依る部分もあると思います。
一方、私が購入した家でありこの記事の本題でもある三井不動産レジデンシャルのファインコートは、建売りでありながらローコストとは違う路線で、ハイクラス分譲住宅として提供されています。
ハイクラスと言いつつ、汎用的な設計を織り交ぜることで注文住宅と比べて合理化されており、同クラスの注文住宅よりはローコストです。
このような点も建売りが悪く見られる理由の1つかと思いますが、汎用的な設計ということは品質のバラツキも少なく、広い顧客に受け入れられる利便性の高い間取りになっているため、私はむしろ良いことではないかと思います。
ファインコートは、建物だけでなく土地についても比較的立地のよい場所が選ばれています。
高所得者でありながらオリジナルの間取り・デザインにはこだわらず、完成されたいい家に住みたいという人や、家造りに時間をかけられない人向けなのかと思います。
ちなみに、ハイクラスと言っても私自身は高価な家を買った訳ではなく、同ブランドの中では安い方の物件で、かつそもそも中古なので普通の新築住宅以下の価格でした。
2.ファインコートについて
ファインコートとは
ファインコートは三井不動産レジデンシャルが提供する都市型分譲住宅です。
営業エリアは首都圏です。
1970年に最初の分譲地が造られて以降、東京、神奈川、千葉、埼玉、茨城に700の分譲地と12,000戸の住宅が造られているそうです。
一般の建売りとは異なり、外観、インテリア、間取り、だけでなく立地や街づくりにもこだわりが強いです。
坪単価については後述しますが、上位メーカーの注文住宅にも匹敵する価格です。
特徴1:街づくり
家だけでなく分譲地の街並み全体がデザインされています。
分譲地内の道路、公園、家、並木、そして建物と敷地内の植木・草花も含めて景観美を創り上げています。
家々のカースペースも配置によって景観と利便性を高めているそうです。
また、道路の生活安全も考慮されていて、路盤材の工夫により道路の景観を良くするだけでなく、ドライバーの運転意識向上を図っています。
歩行者専用道路を取り入れた分譲地もあります。
HPの写真を見ても、街全体でかなりの高級感があります。
特徴2:家づくり
間取りの特徴としては以下です。
- オープンキッチン・対面式キッチン
- LDK横に和室やDEN
- リビングイン階段
- 吹き抜け
- 勾配高天井
- 収納(ロフト、WIC、屋根裏、玄関収納など)
オープンキッチンはローコストメーカーの建売りでも一般的であったりしますが、吹き抜けなどは注文住宅でないと手に入り難いこともあり、差別化が図られています。
実際に私が中古で購入した家がどのようになっているかについては後述いたします。
特徴3:クオリティ
立地については以下のこだわりがあります。
- 主要路線の駅近、もしくはバスでアクセス可能
- 商業施設、病院、公共施設等が近い
- 公園などの自然環境にも近い
- 一定の広さを確保
- 権利関係が明確(隣地との境界トラブルを少なくする)
- インフラが整っている(水・ガス・電気・通信等)
土地造成においては、過去にどのような用途で使われたかを調査しつつ、地盤調査(スウェーデン式サウンディング試験)も行い造成や基礎工事の仕様を決めています。
家の工法はツーバイフォー工法(枠組み工法)が採用されています。
ツーバイフォーについては以下の記事にも書いていますが、品質のバラツキが生じにくい工法です。
耐火性にも優れています。
基礎はベタ基礎です。
住宅性能については、
- 耐震等級2相当
- 断熱等級4相当
- 一次エネルギー消費量等級5相当
となっています。
クオリティに関する記載については、やや引っ掛かるところがあります。
立地の中で、権利関係やインフラについては当たり前ではないかなと思います。
また、地盤調査を実施しているという点についても、現在ではほぼ全ての家において着工前の地盤調査および必要に応じた地盤改良が義務付けられているのではないかと思います。
ファインコートではより繊細に調査されているのかもしれませんが、そこまでの記載はありません。
次に耐震性については等級2相当となっていますが、現在ではローコストメーカーにおいても等級3(主に在来工法)を見かけることが多いです。
これも、等級を補う何かがあって敢えて等級2としているのか?特に記載はありません。
等級2相当の“相当”というのも、外部調査機関による正式な審査を受けていないということになります。
ただ、この“等級○相当”にはいくつかケースがあるらしいです。
①実際には等級に満たないケース。
②一般的な計算方法である「品確法に基づく計算」により実際に等級相当の強度を確保しているが、審査コストを抑えるために正式な等級取得は行っていない。
③「許容応力計算」により等級相当の強度を確保しており、一般的な品確法に基づく等級取得より高い強度を有しているが、コスト削減のため正式な等級取得は行っていない。
HPによるとファインコートは②に該当しているようです。
また、ツーバイフォー工法は元々品質のバラツキが少ない工法であり、過去の大地震においても倒壊件数が少ないと言われております。
一方で在来工法は元々品質にバラツキが生じ易く、ある程度の割合で強度に不安のある家が存在したそうです。
在来工法は正式に等級3を取得しないと耐震性が保証できないのに対し、ツーバイフォーはそれだけで十分な耐震性を有している可能性が高いということも耐震等級の方針に関係があるかもしれません。
断熱等級・一次エネルギー消費量等級についても”相当”となっています。
こちらについては詳しい記載はありませんが、実際に等級相当の性能を有していると信じたいです。
断熱等級4および一次エネルギー消費量等級5については、2022年3月までの法律ではそれぞれ最高等級となりますが、2022年4月からは断熱等級5(同年10月からは等級6・7)、一次エネルギー消費量等級6が新設されます。
ファインコートのHPについては2022年3月以前に作成されたものと思われますが、今後省エネ住宅にどのように対応していくか、注目したいと思います。
ファインコートの坪単価について
ハイクラス分譲住宅となっていますが、実際にどのくらい高価なのか坪単価が知りたいところです。
ネットで調べてみましたが情報が見つからなかったため、簡易的に計算してみました。
現在売り出し中の同ブランド分譲地周辺の公示地価を調べ、土地面積を掛けて土地代を算出。全体価格から土地代を差し引いたものに0.7を掛けて建物本体価格を算出し、建物坪数で割ります。
まず、東京都杉並区の物件で計算すると、98万円/坪でした。
え!?自分の計算が間違っていないか疑います。
上位メーカー数社の注文住宅並みです。
まあ、どこのハウスメーカーも一律の坪単価ということはなく、建てる物件によって幅があるものです。
他に販売価格が公表されている分譲地で同様の計算を行ったところ、75万円/坪前後の物件が多く、最安で50万円/坪の物件もありました。
正確な地価や物件仕様が分からないためあくまで推定にはなりますが、70万~90万円/坪程度がファインコートの坪単価ではないかと思います。
地価が高い分譲地ほど建物の坪単価も高く造られているように見受けられます。
3.ファインコートとの出会いと、周辺エリアのファインコート
私が今の家と出会った時のエピソードについては、以下の記事も併せてお読み頂ければと思います。
不動産サイトの物件ページに、ファインコートである旨が記載されていました。
元々ファインコートについては全く認知しておらず、物件を見つけた後も「なんとなくいい家らしい」ぐらいにしか認識していませんでした。
ファインコートについて真面目に調べたのは物件を契約した後でした。
1章でも書いた通り、ファインコートの営業エリアは首都圏に限られています。
過去には東京、神奈川、千葉、埼玉、茨城で分譲地が造られたようですが、現在売り出し中の分譲地は東京と神奈川のみです。
私が住んでいる千葉県内も今現在売り出し中の分譲地はありませんが、ネット上には過去には千葉県内で複数のファインコート分譲地が売られていた痕跡があります。
私の家から車で30分以内の範囲にも複数の分譲地が造られているようですが、詳しい情報がほとんど残っておらず正確な位置や売り出し時の価格はわかりません。
そもそも、私の家が属する分譲地についてもあまり詳しいことは分かっていません。
ただ、私の家から歩いて10分ぐらいのところにもファインコートの別の分譲地があるようです。
ちょうど現在その分譲地の中古住宅が売り出し中であり、我が家と建てられた時期もほぼ同じで立地も似ているので、私の家の価値を知るのに非常に参考になります。
この物件については、別の記事で取り上げたいと思います。
4.実際に中古のファインコートに住んでみて
さて、私は実際にファインコートの家を購入し住み始めることとなりました。
2章でファインコートのコンセプトや仕様について紹介しましたが、実際に私の家はどうなのでしょうか?
まず、現在のHPに掲載されているイメージに一致するかと言うと、あまり一致しません。
私の家を見てファインコートのHPを見ると、全く別物ではないかとも思います。
これについては、まずHPのメインページに掲載されるのがファインコートの中でも特に高級な分譲地であるのに対し、私が住んでいる所が同ブランドの中でも下位の分譲地であることによるギャップではないかと思います。
あとは、18年前の物件と現在売り出し中の物件ではコンセプトや仕様に多少なりと変更があるでしょうし、流行りも取り入れていると思います。
なので、同じファインコートでもHPのイメージとは乖離が出るのかと思います。
もう少し具体的にHPの掲載内容と私の家を比べてみます。
まず街づくりについて。
HPの写真のように道路も含め街全体がお洒落という感じはありません。
そもそも、私のところはそこまで大きな分譲地ではなく、ほとんど既存の公道からアクセスできます。
私道もあるのですが、公道から20mぐらいの私道に家が6件紐付いているだけですので、何か色を付けられるほどの私道ではありません。
そうは言っても、家自体もそれなりのデザインではありますし、各家の外構には植木や草花も充実していて、外観の良い住宅地ではあります。
次に家づくりについて。
キッチンはオープンキッチン・対面式キッチンではありません。
ここは建てられた時代の流行もあるのかもしれませんが、18年前なら対面式キッチンもそこそこメジャーだったのではないかとも思います。
LDK横には和室があります。
と言っても、今風の小上がりになった和室ではなく、戸建てによくある客間のような感じです。
DEN(書斎)はありません。
リビングイン階段はありません。
階段を上がるには一度廊下に出る必要があります。
ここは完全に時代の流行りかと思います。
吹き抜けもありません。
これも半分は時代の流行りだと思います。
ただ、私と同じ時期に建てられたのファインコートでも、もっと高価な物件は吹き抜けがあるのではないかとも思います。(あくまで私の想像)
勾配高天井は我が家にもあります。
寝室はHPの写真のようになっていて、確かにちょっといい寝室に見えます。
ただ、断熱性や防音性で不利ではないかと思いますので、私としては普通の天井がよかったかなと思います。
収納についっては、我が家にもたっぷりあります。
玄関収納や床下収納も多いですし、ダメ押しの納戸(3帖)は非常にありがたいです。
そしてクオリティについて。
立地は、まあHPに謳っている通りかなと思います。
交通についても不便なところではありませんし、公園などの自然もあり、いい住宅街だと思います。
スーパーなどはもう少し近くに欲しいなとも思いますが、一般的にそこまで不便と言うレベルではありません。
建物については、ツーバイフォーであることは私の家にも該当しています。
基礎もベタ基礎です。
耐震等級については正確には不明ですが、恐らく我が家も等級2相当ではないかと思います。
あくまで素人の感覚ですが、これだけしっかりした壁がこれだけの密度で組まれていれば、多少の地震では倒壊しないだろうと思っています。
断熱性についても正確なことはわかりませんが、正直断熱性が高いとは思いません。
冬場は寒いです。
ただし、定量的に断熱性が示されている訳ではありませんし、他所の家と比較した訳でもありませんので、案外これでもいい方ではないかとも思っています。
色々といい所も悪い所もある家ですが、私の家探しにおいて新築・中古7件の物件を見た中で、「この家が一番立派な家だな」と思ったのは正直な感想です。
最近のローコストメーカーは安価な資材で軽くて頑丈な家を造っているのに対し、この家はしっかり重厚感のある家だと感じました。
あくまで私の感想です。
ちなみに、同じ築18年のファインコートに新築時から住んでいる我が家の近隣の皆さんはどういう人達かというと・・・
恐らくそれなりに稼がれているのではないかと思います。
外車に乗っている人も多いですし、会社でそこそこの地位にいそうなお顔もされています。
私の家の売主(前の住人)さんも大学の教授で、ローンも早めに完済し今は駅前のタワーマンションに住んでいます。
間違いなく私が一番お金持ってないですが、いじめられずには過ごしています。
5.最後に
ファインコートについてまとめると
- 三井不動産レジデンシャルのハイクラス都市型分譲住宅
- 営業エリアは首都圏
- 家づくりだけでなく街づくりも含めてこだわった開発がされている
- 推定坪単価は70万~90万円
ただ、家づくりのクオリティについてはHPを見る限りではあまりパッとしない部分もあります。
HPでは表現しきれていないこだわりがあるのではないかと思いますが、是非その辺りもわかるように掲載して頂きたいです。
また何度も言いますが、ファインコートはハイクラス分譲住宅ですが、私自身は決して高価な家は買っていません。
ファインコートの中では下の方のランクですし、中古でかなり安くなっていました。
ちなみに、ファインコートの物件について詳細情報を得るためには、サイト内で専用アカウントを作る必要があります。
今回私はアカウントの作成までは行っていませんので、あくまで一般公開された情報のみで記事を書いています。
もしマイホームを検討中の方でファインコートに興味を持たれた方は、HPから専用アカウントを作ってみてください。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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