ドラマ「正直不動産」から学ぶ家を買う上での注意点(前編)【家の購入】
こんにちは、やんともです。
もう最終回を迎えてしまいましたが、4月~6月でNHKにて「正直不動産」というドラマが放送されていました。
1年前に中古戸建てを購入した私は不動産取引に関心があり、このドラマは是非チェックしなければと思い毎週欠かさず見ていました。
このドラマ、フィクションながら不動産業界の闇を忠実に表した作品ということで、不動産取引の参考書として評判があります。
作中では不動産を貸す・借りる・買う・売るなど様々な立場におけるエピソードが描かれておりますが、私のブログのメインテーマは「中古戸建ての購入」ですので、ドラマの中で「持ち家の購入」に関わるエピソードを抜粋して要約させて頂きます。
長くなるので前編と後編に分けます。
今回は前編です。
1.「正直不動産」の概要
2.正直不動産(ドラマ)作中で家の購入に関連するエピソード
ペアローン(第3話)
周辺の施設(第4話)
不動産を選ぶ際の極意は妥協する事(第4話)
3.最後に
1.「正直不動産」の概要
正直不動産は元々漫画が原作です。
主人公であり不動産会社営業マンである永瀬財地(ながせさいち)は、顧客に対して言葉巧みに嘘を並べてトップセールスマンとなっていましたが、取引きした土地に置かれていた石碑を壊したことにより、その祟りで嘘がつけなくなります。
嘘がつけないことで思うように営業ができなくなりますが、なんだかんだ正直さが買われて実績を上げていくというストーリーです。
作中では不動産取引のエピソードの中で、嘘や詐欺の手口が紹介され、不動産業界の闇が描かれております。
第1巻では「不動産業界で真実は千のうち三つだけ」と言われており、本当に99.7%が嘘かは別としても実際にかなりの嘘が飛び交っているという話は聞いたことがあります。
今回取り上げるドラマ版は、今年4月~6月にNHKで放送されており、主人公永瀬財地は山下智久さんが演じています。
全10話しかないため、原作からするとかなり抜粋された内容ではないかと思います。
またNHKということもあって、あまりショッキングな内容はなく、ややマイルドに味付けされているような気もしました。
コメディタッチの演出ですので、不動産を抜きにしてもシンプルにドラマとして面白いです。
6月7日の最終回を以って放送は終了しています。
私は約1年半ほど前、家探しの準備をしている頃に正直不動産(漫画)の存在を知り、家探しの勉強のとして読んでおいた方がいいと知りつつ、1巻しか読んでいませんでした。
いい買い物だったかは別として1年前に家の購入を済ませ、不動産取引に強い関心を持っていたところに今回のドラマが始まりましたので、これは見るしかないということで、毎週チェックするようにしました。
これからドラマをご覧になりたい方は、NHKオンデマンド、もしくはU-NEXTからご視聴頂けます。
2.正直不動産(ドラマ)作中で家の購入に関連するエピソード
ドラマの中では、不動産に関わる様々な取引の様々なエピソードが出てきますが、この記事ではその中から『家の購入』に関するエピソードを抜粋して要約させて頂きます。
ペアローン(第3話)
3年前にペアローンでマンションを購入した夫婦が、離婚を機にマンションを売却し、別の新婚夫婦がそのマンションをペアローンで購入するというエピソードです。
そもそもペアローンとは何か。
家を夫婦の共有名義にして、夫婦2人の財力と信用で2人分の住宅ローンを借りる制度です。
例えば我が家の住宅ローンは、夫である私のみが、私の信用で借りられる範囲で借入れを行っていますが、ペアローンはそうではなく、夫も妻もローンを借りるようなものです。
ペアローンのメリットは、借入可能額が増えることです。
2人の信用で借入を行う訳ですから、2人分の借入れができます。
ドラマでも離婚した夫婦はともに高収入ということもあって、ペアローンで1億2千万円のマンションを購入していました。
一方で、ペアローンにはデメリットもいくつかあります。
まず、借入に必要な手数料・印紙代が2倍かかること。
これは比較的単純な話です。
次に、夫婦どちらかの収入が減った際にもう1人への負担が大きくなるということです。
ちょっと古い考えかもしれませんが、子供がいる家庭(もしくは子供を作る予定の家庭)では夫婦どちらとも同じ収入を維持するということは容易ではないと思っています。
例えば、育児が大変になり奥さんが仕事を辞めて(もしくは簡単なパートに切り替えて)育児に専念した場合、奥さんの収入で支払うはずだった返済分を旦那さんが1人で支払うことになります。
夫婦はお互いに連帯保証人となりますから、銀行はいつでも旦那さんに返済を要求することができます。
元々どちらか1人では返済できない額を借りている訳ですから、2人分の返済は容易ではないはずです。
家計が火の車となり、最悪の場合は家を売却することになります。
単独ローン(仮に夫とする)の場合は、奥さんの収入が無くなっても旦那さん1人の収入で返せる可能性も高いですし、旦那さんの収入が無くなった場合はもちろん家計はきつくなりますが、収入が無くなった原因によっては団信などの保険で返済を賄ったり、住宅ローンが棒引きになることもあります。
最後のデメリットは離婚時にリスクがあることです。
離婚して夫婦が一緒に住まなくなる場合、家は2つに分けることができないので、家は丸ごとどちらかの手に渡ります。(どちらかが家に残り、どちらかは家を出ていきます。)
そしてローンの残債はそのまま残りますので、家に残る方が全額を返済するか、家から出ていく方が住まない家のローンを返済し続けることになります。
どちらも住まないで家を売却する場合も、すぐに買い手が見つかればよいですが、買い手が見つからないもしくは安い価格でしか売れなければ、残ったローンはどちらか一方、もしくは両方が返済し続けることになります。
共有名義であった家を単独名義に変更すれば、ペアローンとして借り続けることができなくなり、一括返済するか単独ローンを借り直す必要があります。
この話を聞いた私個人の感想としては、ダブルインカムか否かの前にシンプルに多額の借金を抱える話ですので、ペアローンはかなり慎重に検討した方がよいのではないかと思います。
正直不動産の作中では、マンションは無事に新婚夫婦の手に渡ったので、元の住人である離婚した夫婦は住宅ローンの清算をすることができました。
周辺の施設(第4話)
売り出し中の中古マンションが好立地と見せかけて、実は隣が幼稚園というエピソードがありました。
実は私の実家(戸建て)も隣が幼稚園です。
私が住んでいた時(高校まで)は園児たちが元気に走り回る時間帯は、私も親も兄妹も仕事か学校で家にいなかったので、ほぼ気にすることがありませんでした。
子供達の声を聞いたのは、期末テストで午前中で家に帰った時、もしくは大学時代に帰省して平日昼間に家にいる時です。
運動会シーズンはマーチングの練習でかなり大きな音が聞こえました。
ただ、当時はなぜかあまり迷惑に思うことはありませんでした。
では、自分の子供が幼稚園に通う今、家の隣にその幼稚園が引越してきたらどうか。
親である立場でこんなこと言っちゃいけないとは重々承知ですが、正直きついです。
たまにだったり、大学時代の帰省中や定年退職後で心にゆとりがある時であれば苦にならないと思いますが、現役世代で心にゆとりがなかったり、更に家でテレワークをしていると、騒音に感じてしまうかなと思います。
(あくまで大人同士の都合であって、子供達には元気いっぱい遊びまわって欲しいというのは大前提です。)
幼稚園というのはあくまで一例ですが、一般的に購入した家の近くに公害となり得る施設があると言うことは十分あり得ます。
治安の悪化を招く施設もあるかもしれません。
しかも持ち家であれば、容易にそこから離れることはできません。
家や土地を探す際は、周辺の施設もよく調べておくことをお勧めします。
まずはGoogleマップや衛星写真を見るだけでもかなりの情報が得られます。
更に、現地とその周辺を歩いてみれば、自分がここで生活していけるか、判断が付きやすいのではないかと思います。
ちなみに、正直不動産の作中で、幼稚園隣のマンションは「子供が大好き」という夫婦に購入されることになりました。
不動産を選ぶ際の極意は妥協する事(第4話)
主人公永瀬財地が中古マンションを紹介する際、マンションのデメリットを伝えたあとに「不動産を選ぶ際の極意は諦めること・妥協する事」と言っています。
全ての条件が完璧な物件は存在せず、もし存在するなら不動産会社はその物件の価格を上げるはずだと言うことです。
これは全くその通りだと思います。
私も家を探す上で色々なことを妥協しました。
自分の希望を全て叶えようとすると、絶対に物件は見つかりません。
「自分の収入の範囲内で」とする以上、必ず限界はあります。
掘り出し物もありません。
ただ、自分が買える現実的なラインがどのあたりなのかは最初はわからないものです。
なので、まずは素直に自分たちの希望条件を書き出し、家探しを進める中で妥当な条件に精査していけばよいと思います。
ちなみに、私がどのような点を妥協したかを紹介しようと思いましたが、妥協点を探し出したらキリがなくなりました。
「都内の人気エリアの駅近に、広くておしゃれで最新設備が整った豪華な新築の家が欲しいか?」と聞かれれば、それはもちろん欲しいので、それに満たない部分が全て妥協点だと言ってしまえば、それが妥協点です。
3.最後に
今回は正直不動産の中で家の購入に関するエピソードの要約で前編を投稿させて頂きました。
次回後編では、ホームインスペクションや価格が安い物件などのエピソードについてお話しさせて頂きます。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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