ドラマ「正直不動産」から学ぶ家を買う上での注意点(後編)【家の購入】
こんにちは、やんともです。
前編に引き続きドラマ「正直不動産」の中から「家の購入」に関するエピソードを要約していきます。
1.「正直不動産」の概要
2.正直不動産(ドラマ)作中で家の購入に関連するエピソード
欠陥住宅とホームインスペクション(第5話)
価格の安い物件(第6話)
賃貸併用住宅(第7話)
3.最後に
1.「正直不動産」の概要
詳しくは前編にも記載しています。
漫画が原作で、嘘が飛び交う不動産業界の裏側を描いた話です。
今年4月~6月でNHKにてドラマ化されました。
得意の嘘が付けなくなって営業に苦戦する元トップ営業マン、永瀬財地(山下智久さん)
純粋無垢でカスタマーファーストを貫く新人、月下咲良(福原遥さん)
本来のパワハラ気質を社長に抑え込まれ、社員たちからもやや馬鹿にされている営業部長、大河真澄(シソンヌ:長谷川忍さん)
結婚相手として永瀬を虎視眈々と狙う銀行融資係、榎本美波(泉里香さん)
永瀬達の会社を潰そうとするライバル不動産会社のやり手セールスレディ、花澤涼子(倉科カナさん)
など、最高のキャラクターが揃っていてコメディドラマとしても面白いです。
2.正直不動産(ドラマ)作中で家の購入に関連するエピソード
ドラマの中では、不動産に関わる様々な取引の様々なエピソードが出てきますが、この記事ではその中から『家の購入』に関するエピソードを抜粋して要約させて頂きます。
前編の続きからです。
欠陥住宅とホームインスペクション(第5話)
月下咲良は実父(咲良が子供のころに離婚)のマンション購入の相談にのるも、ライバル不動産会社が先に物件を紹介し父はそちらと契約しそうになる。
しかし、築5年でリノベーションされていることに違和感を抱いた永瀬と月下がマンションの欠陥を指摘し、ホームインスペクション(住宅診断)により床下への浸水が発覚する。
というエピソードです。
マンションに限らず中古住宅を購入する際は、家の欠陥・瑕疵が非常に気になります。
新築でも発生し得ることですが、新築住宅は法律により10年間の保証が義務付けされていますので、被害は少ないと聞いています。
中古住宅は保証がない(原則3ヶ月のみ)ところに、経年劣化や住人のメンテナンス不足により欠陥が生じている可能性があります。
重大な欠陥としては、
- 建物の傾き
- シロアリ
- 雨漏り
- 外壁の劣化
があります。
いずれも修繕できないことはないのですが、高額な修繕費がかかります。
ドラマの中では、「築年数がわずか5年にも関わらずリノベーション済となっていること」に永瀬が違和感を感じ欠陥の発見に至っています。
確かに、普通は15年ぐらい経ってからリフォーム・リノベーションするものです。
仮に私が家探し当時にこのような物件に出会っていたら、違和感を感じたか・・・
50%ぐらいは可能性があるかなと自負しています。
他にこのような欠陥を自分で見抜く方法はあるのでしょうか?
まずは、売主さんや仲介業者に素直に聞くといいと思います。
私も必ず聞くようにしていましたし、教えてくれることが多いと思います。
ただし、当然隠ぺいされる可能性もありますし、本当に売主さんも気づいていない可能性もあります。
また、ドアや窓を開閉してみることで、傾きを見抜ける可能性はあるようです。
開閉がスムーズにできないと建物に歪みが生じている可能性があるということです。
いずれにしても、素人が自分で建物の欠陥・瑕疵を見抜くことは難しいようです。
そこでプロに家の欠陥を見つけてもらうのがホームインスペクション(住宅診断)です。
専門の資格を持ったホームインスペクターが実際に物件を訪れ、診断を行います。
ドラマでは物件に違和感を持った永瀬・月下がインスペクターを雇い、寝室床下のコンクリートに水が浸水していることが発覚します。
前の住人がウォーターベッドに穴を開けて水を漏らしてしまったそうです。
(作中では永瀬と月下が先に欠陥を見抜くのですが。)
ホームインスペクションは戸建てでもマンションでも行うことができます。
新築物件でもセカンドオピニオン的にホームインスペクションを行うこともあります。
ドラマでは料金は5万~6万円と言われていますが、私が調べたところでは戸建ては10万円程度のところが多かったです。
中古住宅を購入する際にホームインスペクションを行うべきかは難しいところですが、築20年を超える物件では強く推奨されるかと思います。
築10年未満の物件ではハウスメーカーの保証が引き継がれる場合もありますので、売主さんに確認した上で保証が使える場合はホームインスペクションなしでもよいのではないかと思います。
注意点としては、買い手が複数いる人気物件であれば、インスペクションを行っている間に他の買い手に先越される可能性があるということです。
その点については、物件がどの程度人気がありどの程度の買い手が狙っているか、自分で見極めるしかないかと思います。
また、少しでも早くインスペクションができるように、予め業者を見つけて相談しておくこともポイントです。
どうしても買いたい物件であれば、先に売買契約を済ませ、リフォーム・修繕の仕様を決めるために後追いでインスペクションを行うという選択肢もあります。
ホームインスペクションについては、以下の記事でも記載しています。
価格の安い物件(第6話)
高齢の女性が自宅の土地を売却しようするが、同じ不動産会社の桐山(市原隼人さん)が相場より安い査定価格をつける。
それを見た月下は桐山が売主を騙して安い価格を提示しているのではないかと疑いの目を向けるが、桐山は女性を騙していたのではなく、売主のケアハウス入居費用を捻出するため、早期に売れるように価格を安くしていた。
という話がありました。
これは不動産を売る側の話ですが、逆に買う側からすればこのような物件に出会えれば相場より安く買うことができるということです。
上記は土地の話ですが、中古住宅でも共通している部分があります。
不動産売却の極意として、よく「とにかく売り急がないこと」と言われますので、逆に売り急いでいる時は値段が下がることが多いです。
作中では自宅が建っている土地を早期に売却するために、
- 相場より安い価格で売る。
- 個人ではなく業者に買い取らせる。
- 解体費用は買主負担とする。
- 免責特約を付ける。
としています。
個人とは違い、業者は相場より安い価格であれば、即決で買い取ってくれる可能性が高いです。
ただし、一度業者が買い取った物件が再度個人へ販売されるときは、相場に近い価格になっているのではないかと思います。
解体費用を買主負担にすることは、売主(作中では高齢の女性)の手間を少なくすると同時に、買主からすればそれを条件に表向きの価格を下げさせることもできます。
免責特約は、物件の引き渡し後に何か問題が起きても売主は責任を取らないという約束で、作中では売主の負担をなくして安心して売却するための策でした。
これも買主からすると、それを条件に価格を下げさせることができます。
買主としては何か問題があることを想定すると怖いですが、中古住宅であればどのみち3ヶ月しか保証がないので、あまり大きな差はないとも言えます。
とにかく、売り急いでいる物件に出会えれば相場より安い価格で購入できる可能性が高いです。
賃貸併用住宅(第7話)
賃貸併用住宅を購入した人が、賃貸の借り手が付かないというエピソードがありました。
賃貸併用住宅というのは、例えば3階建ての建物で1・2階部分は自宅として使用し、3階部分は完全に分離されていて賃貸として他人に貸し出せるようになった住宅です。
メリットとしては持ち家を持つことができると同時に、賃貸で家賃収入を得ることもでき、上手くいけば住宅ローンの返済の大半を家賃収入で賄える可能性もあります。
不動産投資で別に物件を購入しても同じかもしれませんが、一体となっている分物件価格も安いですし、近くに住んでいるので管理もし易いです。
将来は二世帯住宅としても使えるかと思います。
デメリットとしては、賃貸の借り手が付かなければ家賃収入は得られず、逆に通常の戸建てより物件価格が高い訳ですから、その分住宅ローンの返済きつくなることです。
作中の物件も実は駅から遠く借り手が付きにくい物件だったということです。
また、特殊な造りの家になりますので、将来住み替えのために家を売ろうとした時も買い手が付きにくいということもあります。
個人的には戸建て持ち家を購入しておきながら家を占有できないという点も、持ち家としてメリットを半減させているのではないかとも思います。
実際に質の低い借り手が住んでしまうと、結構なストレスかと思います。
3.最後に
前回から正直不動産の作中で家の購入に関するエピソードをまとめさせて頂きました。
そして、この作品から学ぶべき一番大事なことは、不動産関係者の嘘に騙されないことと、誠実な不動産業者に出会うべきということです。
約1年前に経験した私の家探しにおいてはどうだったかと言うと、『嘘』とまで言えるかは分かりませんが、『真実・正解・最善』とはちょっと異なることを言われたことはあったかと思います。
私のそのようなエピソードについては、以下の記事にまとめています。
ドラマ版は漫画版(原作)からはかなり抜粋された内容かと思いますので、興味を持たれた方やこれから家を買う・建てる方は漫画の方も読んでみてください。
また、ドラマ版はNHKオンデマンド、もしくはU-NEXTから視聴できます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
筆者(やんとも)とこのブログについての紹介です( ^ω^)b
クリックして応援よろしくお願いしますm(_ _)m