中古戸建てマイホームの買い方 流れに沿った手順を解説【マイホーム購入まとめ】
こんにちは、やんともです。
中古戸建てを購入しマイホーム生活を始めました。
私は、マイホームをご検討中の方へ選択肢の1つとして『中古戸建て』をお勧めしています。
同じ立地・同じ広さであれば安価で入手できる可能性が高いです。
完成品を見て購入できるので、建ててみたらイメージと違ったということもありません。
実は木造戸建ての寿命は100年とも言われており、リフォームすることで長く健全に住むことができます。
そんな『中古戸建て』について、一般的な知識と私の経験を交えながら中古戸建ての買い方について解説したいと思います。
【目次】
1.全体の流れ
2.家探しを始める前の準備
2-1)予算を決める
2-2)エリア・条件を決める
2-3)相場を知る
2-4)住宅診断士を見つけておく
3.物件探し~申し込み判断
3-1)物件探し
3-2)見学を申し込む
3-3)物件を下調べする
3-4)見学する
3-5)ホームインスペクション
3-6)リフォームの概算見積りを出す
3-7)総額を計算して購入の判断をする
3-8)この繰り返し
3-9)住宅ローンの仮審査の承認を得ておく
4.申し込み~値下げ交渉~契約
4-1)申し込み・指値
4-2)値下げ交渉と他の買い手との競合について
4-3)住宅ローンの仮審査の承認を得る
4-4)リフォームの見積りを取る
4-5)契約締結の準備
4-6)契約締結
5.住宅ローンの借入れ・火災保険の加入
5-1)仮審査の申し込み・承認
5-2)本審査の申し込み
5-3)借入れの契約
5-4)火災保険・地震保険への加入
6.リフォーム
6-1)リフォーム内容を決める
6-2)リフォームの見積り
6-3)リフォーム内容の決定
6-4)工事日程の調整と進捗管理
6-5)引き渡しと代金の支払い
7.引き渡し・引っ越し
7-1)決済と引き渡し
7-2)引っ越し
7-3)インフラの開通
8.最後に
1.全体の流れ
時系列での流れは以下のチャートの通りです。
物件探し&見学は買いたい物件が見つかるまで続きます。
詳細は次章以降で説明します。
2.家探しを始める前の準備
2-1)予算を決める
まずはマイホーム取得にいくらかけるか、予算を決めます。
頭金でいくら準備できるか、住宅ローンをいくら借りるか、この合計で予算が決まります。
頭金はゼロでもよいと思いますが、住宅ローンの借入額が重要です。
一般的な借入額の目安として、
- 年収の6~7倍まで
- 返済額は収入の25%以内
- 返済額はボーナス除き収入の40%以内
と諸説ありますが、子持ち家庭なら上のいずれでも決して楽ではありません。
収入と支出のバランスをよく計算し無理のない予算を立てます。
ちなみに、予算金額=購入できる物件の価格ではありません。
物件価格以外にリフォーム費用と諸費用がかかります。
リフォームは物件によってかかる額が変わりますので、ここが中古の難しいところです。
諸費用は物件本体の4~7%と言われます。
私の場合は、リフォーム除きで6.8%かかりました。
【ポイント】
- とにかく借入れは無理のない範囲で
- リフォーム代と諸費用を含んだ予算を立てる
2-2)エリア・条件を決める
どのエリアで家を探すか、駅からの徒歩分数はどのくらいにするか、広さ・間取りはどの程度か、駐車場は必要か、設備の条件はどうするかなどを決めます。
間取りや設備の希望はある程度リフォームで叶えることができますので、物件の条件と言うより完成した家の条件と言う事になります。
エリアと条件は兼ね合いです。
予算内に収めるためには、良いエリアに住むと建物等の条件を落とさなければならないし、建物等の条件を良くしようとするとエリアのランクをさげなければなりません。
また、『相場』が分からないとエリア・条件も決められないため、ここと2-3)は同時並行で進めていくことになります。
また、物件探しを始めたあとでも条件が変わる可能性がありますので、あまりガチガチに固める必要はないと思います。
エリアについて、よく知らない街を候補にする場合は、一度足を運んでみて、街の雰囲気を知ることも大切です。
【ポイント】
- 相場を知ることとエリア・条件を決めることは同時並行で行う
- 家探しを始めてから修正してもOK
2-3)相場を知る
エリア・条件が決まったら相場を調べます。
逆に相場を知ってからエリア・条件を決めてもいいと思います。
ここは同時並行です。
相場を知るには不動産サイトでたくさんの物件を見るしかないです。
家探しをしている間にもより精度の高い相場観が身に付きます。
なので、完全に相場観を身に着けるまで家探しを始めないという必要もありません。
【ポイント】
- 相場観(および需要の大きさ)を知ることは非常に重要なので、家探しと並行しながらでもしっかり相場観を身に着ける
2-4)住宅診断士を見つけておく
住宅診断士は、家に瑕疵がないかなどを診断するプロです。(ホームインスペクション)
ここも中古住宅にとっては重要です。
本当に買っても大丈夫な物件なのか、どのくらいのリフォームが必要なのか、を契約前に知っておいた方がよいですが、ここは自分で素人判断せずにプロに頼んだ方がよいです。
ただし、購入したいと思った物件が他の買い手と早い者勝ちになる可能性もあるため、すぐに診断を依頼できるようにあらかじめ業者を探しておいた方がよいです。
<住宅診断(ホームインスペクション) 家の不具合探しはプロに任せる>
【ポイント】
- 気になる物件が見つかった時にすぐにホームインスペクションできるように、あらかじめ住宅診断士を見つけておく
3.物件探し~申し込み判断
3-1)物件探し
物件の探し方は大きく2通りあります。
①不動産サイトで探す
SUUMO、アットホーム、ホームズなどの不動産サイトで探します。
決めたエリア・条件に合う物件を検索し、気になる物件を見つけます。
サイトはなるべく毎日チェックした方が良いです。
また、どのサイトもほとんど同じ物件が載っていますが、まれに特定のサイトにしか載っていない物件もあるので、時々複数のサイトを見た方がいいです。
②不動産仲介業者に探してもらう
近くの不動産屋を探し、家探しの相談をして、条件に合う物件を探してもらいます。
仲介業者から送られてくる物件の中から、気になる物件を見つけます。
①と②どちらの方法が良いかは意見が分かれますが、私は基本①でいいのではないかと思います。
仲介業者が扱う物件は基本的には不動産サイトに掲載されます。
(ただし、掲載準備中の物件を仲介業者が先に紹介してくれるケースはあります。)
それに自分のペースで検索できますし、仲介業者へ伝えきれない細かい条件も考慮することができます。
また、①不動産サイトから物件を探しても、見学~契約~引き渡しにおいては全て仲介業者に仲介をしてもらうことになります。
まずはサイトから探し、見学などで出会った仲介営業マンが信用できそうであれば、それ以降の物件探しをお願いする形でよいのではないかと思います。
【ポイント】
- とりあえず不動産サイトで探せばよいのではないか(筆者の感想)
3-2)見学を申し込む
気になる物件が見つかったら、見学を申し込みます。
不動産サイトから探した場合は、サイト上の問い合わせフォームから申し込み、仲介業者からの折り返し連絡を待ちます。
仲介業者を介して売主さん(物件の住人)と日程調整し、見学の日を決めます。
3-3)物件を下調べする
物件の詳細な場所が分かったところで、下調べを始めます。
まずは災害リスクについて、自治体HP等のハザードマップから地震の揺れ易さ、津波・高潮、液状化、洪水、土砂崩れ、内水の危険性について調べます。
他には、周囲に生活の支障となる施設等が無いか、Googleマップ等で調べます。
時間があれば実際に足を運んで、駅から歩いてみたり周辺を散策して、雰囲気を知ることもよいことだと思います。
見学が終わってからでもよいのですが、物件によっては早い者勝ちになる可能性もあるので、可能なら見学までの間に下調べしておいた方がよいです。
【ポイント】
- 人命にも資産にも被害を出す恐れがある災害リスクは必ず調べておく
- 自分で調べられることは先に調べておく
3-4)見学する
実際に見学します。
居住中のお宅にお邪魔して、室内を一通り見ます。
クローゼットなども許可を得て覗かせてもらい、写真も許可を得て撮影してOKです。
気になることがあれば売主さんに質問します。
もちろん広さや間取りなどもチェックしますが、実は重要な見学・質問ポイントは、
- 近隣の様子、雰囲気、家までの道の広さ
- 近隣住人の様子(トラブルなどはないか)
- 家の瑕疵・不具合
- 修繕履歴
だと思います。
入居後に住みづらくなったり、住み替えなければならなくなったり、大きな工事が必要になったりすると、資産的にも大きな損害が出ます。
【ポイント】
- 特に大事なのは、物件の周囲のこと(ご近所さんのことや接道の雰囲気)
- 個人的には修繕履歴も聞いておけばよかったと思った
- 契約を有利に進めるために、売主さんからの印象を良くしておく
3-5)ホームインスペクション
住宅診断士と再度物件を訪れ、住宅診断をしてもらいます。
ただし、費用も決して安くない(約10万円)ですので、見学して購入意欲が高まった物件だけに絞った方がよいです。
事前の物件情報を見て優良物件と思える場合は最初の見学時に同行してもらってもよいですが、見学してみないとわからない物件は出直しでよいと思います。
築年数の浅い物件であれば必ずしも必要ないと思いますが、30年近い物件などは行った方がよいと思います。
また、他の買い手に取られてしまう可能性のある物件の場合、ホームインスペクションをスキップする判断も必要となります。
ホームインスペクションは依頼してから結果が出るまでに2~3週間以上はかかります。
その物件の需要の大きさ(他の買い手の有無)を見極め、的確な判断が必要です。
リフォームを行う予定であれば、リフォーム業者の見積り時に診断してもらうのも手です。
【ポイント】
- 建物の健全性は素人目で見ずにプロに任せる
- 住宅診断を行う時間的余裕があるかの見極めは必要
3-6)リフォームの概算見積りを出す
総額がいくらになるかを計算するためにリフォーム費用を見積ります。
時間に余裕があればリフォーム業者に正式に見積りしてもらうのがベストです。
時間がなければ、リフォーム内容をリストアップしネットで調べた相場から自分で概算を出します。
それも難しければ、
築10年・・・100万~200万円
築20年・・・300万~400万円
築30年・・・500万円以上
と概算しておきます。
また、正式見積りは取らなくとも、リフォーム業者は先に見つけておいた方がよいです。
リフォームの見積りについては6章で詳しく説明します。
【ポイント】
- 購入を判断するために概算でもよいのでリフォーム費用が必要
- リフォーム業者は先に見つけておく
3-7)総額を計算して購入の判断をする
物件本体価格+諸費用(本体の4~7%)+リフォーム費用を合算し総額を出し、その他条件を考慮してこの物件を買うか、もしくはいくらなら買うかを判断します。
マイホーム購入が成功となるか失敗となるかはこの判断が全てです。
時間を掛けてじっくり検討したいところですが、物件によっては先に他の買い手に取られてしまう可能性もありますので、検討に時間を掛けられるかどうかの判断も必要です。
ここが中古住宅購入の一番難しいところでありますが、ここで2-3)で書いた「相場を知っていること」あるいは「需要の大きさを知っていること」が重要となってきます。
仲介業者は高確率で「他にも狙っている人がいます。」と言ってきますが、ホントもあればウソもあると思いますので、最後は自分で見極める必要があると思います。
【ポイント】
- できれば時間をかけて慎重に判断したい
- しかし、物件によっては早い者勝ちとなる可能性もあるため、相場観・需要の大きさを見極めて場合によっては判断を急ぐことも必要
3-8)この繰り返し
基本的には物件探し→見学→判断の繰り返しです。
住宅診断は本当に欲しいと思う物件だけで結構です。
3-9)住宅ローンの仮審査の承認を得ておく
家探しと並行して住宅ローンの仮審査の承認を得ておくことをお勧めします。
売主さんと売買契約を結ぶ際、基本的に仮審査の承認を得ていることが条件となります。
先に承認を得ておくことで、他の買い手と早い者勝ち勝負になった時に有利になります。
仮審査については5章で詳しくお話しします。
仮審査の承認が得られた銀行および本命の銀行に関しては、本審査に必要な書類をよく確認し、すぐに売主さんや仲介業者へ依頼できるようにしておきます。
【ポイント】
- 家探し中に仮審査の承認を得ておく
- ネット銀行やネット審査では意味がない
4.申し込み~値下げ交渉~契約
4-1)申し込み・指値
購入の意思が固まったら仲介業者へその旨を伝え、申込書(買付証明書)という書類を提出します。
これは売主さんに対して「あなたの物件を買いたいです。」という意思を伝える書類です。
用紙は仲介業者が持っていますし、書き方も教えてくれます。
また、値下げ交渉もこの時に行います。
申込書は「○○円であたなの物件を買いたいです。」という意思表示でもあり、値下げ交渉の希望金額を記入します。
これを“指値”と言います。
注意点として、申し込みは安易に出して安易に取り下げていいものではないので、本当に意思が固まってから提出します。
申込書を出したら、売主さんから「あなたに売ります。」と返事があるまで待ちます。
また、契約時に現金で手渡しする“前金”についても準備を始めておきます。
【ポイント】
- 購入の意思が固まってから申込書を出す
- 値下げ交渉はここで初めて行う
4-2)値下げ交渉と他の買い手との競合について
同じ物件に対して同じタイミングで複数の買い手が申込書を出す可能性もあります。
家は1点物ですので、この場合売主さんは1人の買い手を選ぶことになり、選ばれなかった人はその物件を購入することができません。
どのように買い手が選ばれるかというと、
- 住宅ローンの仮審査が通っていること(もしくは現金で払える)が最低条件。
- 原則は早い物勝ちと言われている。
- 高値で買ってくれる人を優先する可能性も高い。
- 最終的には売主の自由な心証で決める。
です。
ここで、指値(値下げ交渉)にも他の買い手の存在は影響してきます。
他の買い手が居なければ、ある程度強気で指値しても大丈夫だと思います。
売主さんがその額を飲んでくれなくても、折り合いのつく額を交渉すればよいので。
しかし、他の買い手が自分より高い額で申し込んだら、そちらの買い手が選ばれる可能性もあります。
他の買い手の額を聞いて自分も高値で出し直すこともできますが、同じ金額であれば先に高値を入れてくれた方が選ばれる可能性もあります。
ここが中古住宅の難しいところで、相場観を身に着け需要の大きさを見極めることができれば、値下げ交渉も有利に運ぶことができると思います。
また、見学の際に売主さんからの印象をよくしておくと、多少なりと有利になると思います。
ちなみに、他に買い手がいることやいくらで申し込みが入っているかは仲介業者が教えてくれます。
ただし、どの物件に対しても「他に狙っている人がいます。」と言うので、最後は自分で見極めなければならないと思います。
【ポイント】
- 複数の買い手がいる場合は、早い者勝ちor高値で選ばれる
- 相場観・需要の大きさを自分で見極め、指値の額を決める
4-3)住宅ローンの仮審査の承認を得る
申し込みとほぼ同じタイミングで、住宅ローンの仮審査を申し込み、承認をもらいます。
家探しのフェーズでも仮審査について書いていますが、そのタイミングで承認を得ていて、かつその銀行から借りる予定であれば、改めて仮審査する必要はありません。
しかし、以下の場合はここで仮審査の承認を取り直します。
- 売主さん(仲介業者)からその銀行の仮審査承認ではダメだと言われる
- 別に本命の銀行がある
- 借入額が増えたり物件の条件が変わる
- 同じ銀行でも仲介業者の紹介を受けた方がメリットがある
仮審査については5章で詳しく説明します。
仮審査が通ったら、本審査に必要な書類をよく確認しておいてください。
売主さん(仲介業者)から提出してもらう書類はリストアップしておき、役所などから自分で取得するものは取得を始めておいてください。
【ポイント】
- 売買契約を結ぶには仮審査の承認が必要
- 本審査に必要な書類を確認し、準備を始めておく
4-4)リフォームの見積りを取る
ここも、申し込み前に見積りを取ってない場合、もしくは複数業者から見積りを取る場合はここでリフォーム見積りを取ります。
6章で詳しくお話しします。
4-5)契約締結の準備
売主さんから「あなたに売ります。」との返答があり、住宅ローンの仮審査の承認が得られたら、契約締結の準備を行います。
まずは、契約締結の日程を決めます。
売主さん、仲介業者、買主(自分)が集まれる日程を決めますが、もし家を共有名義にする場合は共有名義者全員(親、配偶者など)が出席する必要があります。
また、契約時に手渡しする“前金”を現金で準備します。
住宅ローンを借りれば手元に戻ってくるので一時的な出金ではありますが、大きな額ではありますので早めに準備しておいてください。
【ポイント】
- 共有名義者は全員出席が原則
- 前金(現金)も早めに準備しておく
4-6)契約締結
売主さんと売買契約を結びます。
場所は仲介業者の事務所であることが多いです。
仲介業者から重要事項説明があり、2時間ぐらい掛かります。
両者で契約書に署名・捺印を行い、前金を渡したら契約締結完了です。
この際、住宅ローンの本審査に必要な書類や火災保険・地震保険の見積り・契約に必要な書類について、売主からすぐに提出してもらうように依頼します。
※建築確認書や耐震・耐火構造の証明などが該当
もし書類を紛失したと言われても、家を建てたメーカーや役所から入手してもらうように依頼してください。
もし準備できない・準備が遅れる場合は、住宅ローンの審査に遅れが出る可能性があることも伝えてください。
【ポイント】
- 住宅ローンや火災・地震保険で必要な書類は売主さんからきっちり提出してもらうように依頼する
5.住宅ローンの借入れ・火災保険の加入
5-1)仮審査の申し込み・承認
仮審査については、売買契約を結ぶ前までに最低1行から承認をもらう必要があります。
売主さんも代金を支払えるか分からない人と契約する訳にはいきませんので。
通常は買いたい物件が決まり購入の申し込みを出した段階で仮審査を申し込みますが、購入や値段交渉を有利に進めるために、できれば家探しの段階で仮審査の承認をもらっておくことをお勧めします。
最近はネット上で仮審査を行うことができますが、そのようなネット審査は信用がないとされる場合が多いので、店舗窓口での審査が必要です。
ネット銀行も同様の扱いです。
審査には物件の情報が必要ですが、家探しの段階で仮審査を行う場合は最も購入気になっている物件か条件が厳しい(立地が悪く、年数が古く)物件の情報を使用しておき、借入額も少し高めに設定しておきます。
後で条件が甘くなる分には問題ありませんが、条件が厳しくなると再審査になります。
また、家探しの段階で仮審査を行う場合は、本命の銀行でなくても結構です。
地方銀行や信用金庫など比較的規模の小さい銀行の方が審査が通りやすいと言われていますので、取り敢えず通りやすいところで通しおいてよいかと思います。
審査の承認をもらっても他に本命の銀行があれば、必ずしもそこで借りなくても結構です。
物件購入の申し込みを出した以降は本命の銀行にも仮審査を出します。
仲介業者には提携している銀行があり、そこで借入れすると色々とメリットもあるため1行は提携先に審査を出してもいいと思いますが、他に条件のいい銀行もあるかもしれませんので、必ず他の銀行も検討してください。
【ポイント】
- できれば家探し中に仮審査の承認をもらっておきたい
- ただし、ネット銀行・ネット審査の承認は意味がない
- 厳しめの条件で承認をもらっておく
- 事前に本命の銀行も見つけておく
5-2)本審査の申し込み
売買契約を締結し必要書類が揃ったら、すぐに本審査を申し込んでください。
本審査の承認は物件引き渡し予定日の遅くとも3週間前にはもらいたいところですが、審査には3~4週間要しますので時間勝負です。
売買契約を結ぶ前に本審査に必要な書類を確認しておき、売主さん(もしくは仲介業者)に提出してもらう書類はすぐに提出してもらうよう、契約時にはっきり伝えます。
仲介業者の提携先銀行の審査は比較的簡単です。
書類の半分は仲介業者が準備してくれますし、恐らく一部書類は提出を免除されていると思います。
一方、提携先以外の銀行は自分で全ての書類を準備するので大変です。
ネット銀行の場合は、何か不明点があった時なども電話オペレーターが機械的に対応するだけなので尚更大変です。
引渡しに間に合うように本命の銀行から承認を得られない場合、もしくはどこの銀行からも承認が得られない場合などは、対応は様々ですが売主さんから契約を切られなければもう少し待ってもらえるように交渉してもよいと思いますので、取り敢えず仲介業者に相談です。
【ポイント】
- 本審査も時間勝負なので、契約後すぐに審査を申し込む
- 必要書類は予め確認しておき、売主さんから直ぐに提出してもらう
- 仲介業者の提携先銀行は手続きが楽であるが、それ以外の銀行は大変
5-3)借入れの契約
本審査の承認をもらい借入先の銀行を決定したら、銀行と借入れの契約(金銭消費貸借契約)を結びます。
契約に必要な書類は銀行から指示があるので準備します。
遅くとも引渡しの1~2週間前には契約を結びたいところです。
一部フラット35を除き団信(団体信用生命保険)への加入が必須であり、団信の補償内容にも種類がありますので、自分にあった補償を選択します。
借入先の銀行が決定したタイミング、および契約が完了したタイミングで仲介業者へ連絡し、引き渡し日を確定させます。
【ポイント】
- 物件引き渡しの1~2週間前までに契約を完了する
- 団信は自分の今後のリスクを考慮して検討する
5-4)火災保険・地震保険への加入
住宅ローンの審査を待っている間に火災保険・地震保険の見積りを取ります。
住宅ローンを借りる場合、火災保険だけは必須となる場合が多く、地震保険は任意です。
保険についても仲介業者や銀行の提携先を斡旋されることがあると思いますが、自分でも探してみて条件の良い保険会社を選びます。
保険の見積り・契約に必要な書類の中にも、売主さんから渡してもらわなければならない書類がありますので、しっかり提出してもらうようにしましょう。
書類が揃わないと保険料で損する可能性があります。
住宅ローンの借入先が決まり引き渡し日も確定したら、保険も正式契約します。
【ポイント】
6.リフォーム
6-1)リフォーム内容を決める
まずは自分の好みにする以前に、健全な生活をするために必要なリフォーム内容を決めます。
屋根、外壁、傾き、シロアリ、水漏れ、給湯器、コンロ、トイレなどです。
必要に応じて耐震補強なども検討します。
次に見た目や使い勝手を良くするためのリフォームを検討します。
最終的には見積り額を見ながら決定しますので、とりあえず物件を見ながらやりたいことを全てリストアップすればよいと思います。
【ポイント】
- 必須項目と贅沢項目も含めやりたいことを一通りリストアップする
6-2)リフォームの見積り
リフォームの見積りは理想としては物件購入の申し込み前に取りたいですが、他の買い手と早い者勝ちになりそうな場合は、一旦申し込みを優先します。
その場合は申し込み後すぐに見積りをとってください。
最終的にどこまでやるかは見積り後に決めればいいので、とりあえずやりたいこと全て見積りを取ります。
見積りはなるべく複数社から相見積もりを取った方がよいです。
大手リフォーム会社、地場の小規模業者、仲介業者からの紹介先、ネットの一括見積り比較サイトなど、見積り先の探し方は様々だと思いますので、いくつかのパターンで取るのもよいかと思います。
【ポイント】
- できれば物件購入の申し込み前に見積りを取りたいが、時間がない場合は申し込み後すぐに見積りを取る
- 複数社から相見積もりを取る
6-3)リフォーム内容の決定
見積りと予算額から最終的に実施するリフォームを決めます。
入居後も設備の不具合が見つかる可能性があるので、個人的には控えめに実施しておいた方がよいのではないかとも思っています。
一方で、間取り変更や壁紙クロスの貼替えなどは入居後にやろうとすると少々面倒なので、先にやっておいた方がよいです。
また、リフォームとは少し異なりますが、是非ハウスクリーニングも実施することをお勧めします。
内容が決まったら工事を発注します。
小規模な工事の場合を除いて、工事の請負契約書を交わします。
見積り書と請負契約書は住宅ローンの契約時にも使いますので、内容が固まったら確定版の見積書も作ってもらいましょう。
【ポイント】
- ハウスクリーニングは絶対お勧め
6-4)工事日程の調整と進捗管理
物件の引き渡し後なるべく早く着工できるように、日程調整を行います。
工事期間中は鍵を預けて自由に出入りしてもらうようになりますので、鍵の管理についても相談しておきます。
工事完了予定日も確認しておきますが、途中で前倒し・後ろ倒しになることも多いですので、逐次進捗を確認するようにしてください。
また、時々物件に足を運び、気になる点は指摘するようにしてください。
【ポイント】
- 物件引き渡し後すぐに着工させる
- 逐次進捗を確認する
6-5)引き渡しと代金の支払い
リフォーム工事完了の連絡を受けたら、なるべく早く現物の確認を行います。
気になる点があれば指摘し、なければ指定された方法で代金を支払います。
7.引き渡し・引っ越し
7-1)決済と引き渡し
住宅ローンの借入れ契約(金銭消費貸借契約)が完了したら、仲介業者を通して決済・引き渡し日を確定させます。
当日は売主・買主・仲介業者が一同に会します。
借入れたばかりの物件代金を売主さんの口座へ振り込み、振り込みが確認出来たら鍵の引き渡しを受けます。
司法書士も同席し、振り込みを待っている間に登記の手続きを行います。
引き渡しを受けたら、なるべく早くリフォーム工事を開始させます。
7-2)引っ越し
リフォーム工事完了の目途がたったら、引っ越しの見積りを取ります。
直前でリフォームが伸びると厄介なので工事完了予定日から1週間以上は余裕を見た方がよいと思います。
引っ越し繁忙期は希望した日が空いていない可能性もあるので、早めに見積りを取った方がよいです。
また、引っ越しもなるべく相見積もりを取った方が安くできる可能性があります。
見積りを取ったら日程を確定させ、当日引っ越しが完了すればマイホームでの新生活が始まります。
【ポイント】
- リフォーム工事完了が見えたら早めに引っ越しの見積りを取り、日程を確定させる
7-3)インフラの開通
引っ越し日が確定したら、電気・ガス・水道・下水道のインフラ開通の手続きを行っておきます。
各管理会社や役所の窓口に連絡し、使用開始日を伝えればよいです。
テレビアンテナやインターネット回線は、中古の場合開通している場合もありますが、そうでない場合もありますので、確認しなるべく早く開通するように手配します。
【ポイント】
- 引っ越し後すぐにインフラが使えるように事前の手続きを忘れずに
8.最後に
今回は虎の巻を作るつもりで中古戸建ての買い方マニュアルを作ってみました。
基本的な流れは合っていると思いますが、私の家探し・家購入体験に基づいていますので、指摘事項がありましたらコメント頂けますと幸いです。
次回は今回の補足記事として、中古戸建てを購入する上でのポイント・注意点を抜き出してまとめてみたいと思います。
個人的な教訓・反省点も織り込んでいますので、これから中古戸建てを検討する人は是非参考にして頂けると嬉しいです。
最後に、各カテゴリごとの個別記事一覧へのリンクを貼っておきます。
長文お読み頂きありがとうございました。
筆者(やんとも)とこのブログについての紹介です( ^ω^)b
クリックして応援よろしくお願いしますm(_ _)m