地震保険は必要か?【火災保険・地震保険】
こんにちは、やんともです。
中古戸建てを購入しマイホーム生活を始めました。
家探しの体験談を綴っていきたいと思います。
前回の記事で火災保険と地震保険の基本知識についてお話ししましたが、火災保険は加入が必須となることが多いですが地震保険は基本的に任意です。
では地震保険は加入した方がよいのか、私なりの考えをお話しします。
1.地震保険は必要か
■地震保険はお得な保険
■地震保険で家は建て直せない
■ハザードマップや耐震基準とも照らし合わせて
2.最後に
1.地震保険は必要か
地震保険はお得な保険
地震保険必要派の意見には、「地震保険は最もお得な保険だから入らないと損」という考えがあります。
地震保険に限らず民間保険において私たち加入者が支払う保険料の中には、①実際の補償に当てるための保険料、②保険会社の必要経費に当てられる社費、③保険会社の利益の3つが含まれます。
このうち③保険会社の利益は加入者からすると余計な出費に見えるのですが、その出費を払わないと保険に入れないので、仕方なしと思って③も含め保険料を払います。
しかし地震保険の場合は特殊で、この③保険会社の利益がほぼゼロだと言われております。
また、地震保険はどの保険会社で加入しても保険料も補償内容も一律です。
(火災保険とセットで加入するので違いがあるように見えます。)
なぜそうなっているのかと言うと、地震保険は営利目的の保険商品ではなく、国の社会保障を民間保険会社が代行しているものだからです。
地震のように被害が莫大となるリスクに対して民間保険会社がまともに補償を行おうとなると、保険商品として成り立たなくなります。
かと言って国としても、震災が起きて国が壊滅しては困るので、国のインフラとして一律のルールを決めて、利益を外した保険を民間保険会社に販売させています。
しかし、国からの命令だからと言ってなんの利益にもならないことを民間にやらせる訳にもいかないので、火災保険とセットにしてそちらで利益を取れるようにしています。
よって上で述べた保険会社の利益(=加入者にとっての余計な出費)を払わずに加入できるお得な保険ということで、地震保険は入るべきだとの意見があります。
地震保険で家は建て直せない
一方で、地震保険に入っておけば地震で家が倒れても、保険金で家を建て直すことができたり、残債を払い切ることができるかと言うと決してそうではありません。
前回の記事で述べた通り、地震保険の保険金額は火災保険の50%が上限です。
火災保険は家の再建築ができる金額を設定したとしても、地震保険は仮に満額受け取っても家の再建築はできません。
しかも、満額受け取れるのはあくまで全損の場合で、仮に一部損であれば5%しか受け取れません。
保険金額1000万円でも受取額は50万円になってしまいます。
【損壊状況と地震保険の補償率】
全損:100%
大半損:60%
小半損:30%
一部損:5%
この損害状況の判定も結構厳しいと言われていて、2011年の東日本大震災でも75%の家は一部損だと言われています。
これは、決して保険会社の詐欺などではなく、そもそも国の方針として地震保険の意義を「家の建て直しではなく、震災後の生活の立て直し」と定めているからです。
ではそのような地震保険が必要かどうか。
もちろん多少でももらえないよりは、もらえた方がよいです。
しかし、本当に大きな地震があった時、上の例の50万円をもらっても生活の立て直しは難しいと思います。
逆に、50万円ぐらいなら貯金でも備えられます。
では住宅ローンはどうするのか?
最終的には自己破産という手もあるかと思います。
個人的な意見になりますが、地震や火災に限らず、本当に不幸と呼べるリスクに対してまで生活水準を維持するほどの備えは難しいと思いますので、そこまでのリスクに遭遇したら生活の質を落とすことを覚悟しなければならないと思います。
ハザードマップや耐震基準とも照らし合わせて
上で述べたように、地震保険は非常にお得な保険である一方、地震のリスクに対して完璧に備えられるものではありません。
なので加入すべきか判断が難しいです。
そこでもう1つの判断基準としては、ハザードマップと家の耐震性を見て、倒壊・損壊のリスクをどの程度に見積るかだと思います。
ハザードマップにはその土地の揺れやすさなどが記載されています。
活断層の近さや、地盤の固さなどから算出されるようです。
家の完成年月を見て、1981年6月以降完成であれば新耐震基準を満たしており、「震度5で損壊しない、震度7で倒壊しない」ように造られています。
2000年6月以降完成の木造戸建てであれば、更に通称新々耐震基準を満たしており、『新耐震基準適合』がレベルアップしています。
耐震等級1であれば上記の新耐震基準をちょうど満たしており、耐震等級2であればその1.25倍の強度、耐震等級3であれば1.5倍の強度を有しています。
ハウスメーカーによっては構造計算書を作成して、さらにその強度を証明しています。
それらの情報を加味して、家が全損・半損するリスクがどれだけあるか、被害規模が一部損だとしてそのリスクに保険で備えるべきか否か、考えることになるかと思います。
2.最後に
今回は地震保険要否論に対する考え方を書いたつもりですが、やや不要派に偏った記事になってしまいました。
一概に必要・不要ではなく、エリアと物件の構造を見てリスクを想定することが大事かと思います。
次回は火災保険に関する私のエピソードをお話しします。
ところで、最近地震多いですよね。
地震について全く詳しくないですが、各地震がお互いに誘発し合って次の地震が発生していると考えて間違いないんでしょうね。
首都直下型地震はいつ来るのか。
私の住んでいるエリアはどのくらいの被害になるのか。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
筆者(やんとも)とこのブログについての紹介です( ^ω^)b
家を購入する際の『住宅ローン』や『火災保険(地震保険)』について記事を書いています。
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