火災警報器の選び方 設置は義務なので中古住宅は注意【引き渡し・入居】
こんにちは、やんともです。
中古戸建てを購入しマイホーム生活を始めました。
火災から人と建物を守る大事な機器の1つが火災警報器です。
現在は設置が義務化されているので、新築の方はあまり気にしないと思いますが、義務化前の2006年以前の中古住宅を購入された方は設置されていない可能性もありますので、法を守るためにも建物と家族を守るためにも設置の有無を確認してください。
法的義務の内容と選び方・設置の仕方について解説いたします。
1.火災報知器の設置は義務
2.機種選び・設置・使い方
■機種の選び方
■設置方法
■使い方
■我が家の火災警報器
3.火災警報器でやらかした思い出(余談)
4.最後に
1.火災報知器の設置は義務
2006年以降の新築住宅では、消防法により火災警報器の設置が義務付けられています。
既存住宅(中古住宅)においては猶予期間を経て2011年に義務化されました。
全ての部屋に設置が義務付けられている訳ではなく、法律では寝室と階段だけが対象で、加えて自治体の条例でリビングやキッチンも対象となることがあるようです。
まずは燃えた際に重篤な被害となりやすい部屋が優先であり、次に出火が起こりやすい部屋という考え方のようです。
階段は一気に上の階まで燃え広がるというのを聞いたことあります。
新築や改築の際は建築確認申請書の中に火災警報器設置の旨を記載しなければなりませんが、既存住宅・中古住宅は特に届出の義務はありません。
また、法律で義務化されているものの、設置しなかったからといって特に罰則はありません。
そのためか、現在でも設置率は80%程度とのことです。
また、火災警報器は一度設置したら永久的にそのままでいいという訳ではなく、ほとんどの警報器が10年で交換しなければなりません。
火災警報器は小型のバッテリーで常時火災の探知を行っているため、いつかはバッテリーが切れてしまいますし、経年劣化で機器そのものが正常に作動しなくなる可能性もあるからです。
普通の機器と違って電池切れに気づいてから取り替えていては火災警報器の意味がありませんので、期間を定めて交換するようになっています。
もちろん10年ピッタリで使えなくなるということはないと思います。
注文住宅や新築建売りを購入された場合は特に気にしなくても設置されていると思いますが、中古住宅を購入された方は火災報知器が設置されているか、もしくは期限切れになっていないか必ず確認してください。
期限は警報器本体に記入されていると思います。
設置されていない、もしくは期限が切れている場合は、必ず設置・交換をするようにしてください。
私が購入した中古戸建ては2003年竣工で新築義務の対象になっておらず、2011年以降も前の住人さんが設置していなかったので、購入した時点で1つも設置されていませんでした。
契約する時点では火災警報器ことは全く頭にありませんでしたが、ガスの開栓に来たガス会社の方から義務化されている旨を聞かされました。
法令を守ることもそうですが、家族の命が失われても家が焼失しても嫌ですので、入居前にDIYで設置しました。
業者に設置してもらってもよいと思いますが、簡単ですのでDIYで設置するのがよいかと思います。
機器の選び方と取り付けについては、次章でお話しします。
2.機種選び・設置・使い方
機種の選び方
火災警報器はPanasonic、ホーチキ、ニッタン、能美防災などのメーカーが販売しています。
火災警報器の種類として、まず感知方式で煙感知式と熱感知式の大きく2つに分類されます。
煙感知式:
火災による煙を感知することで警報を発する。
キッチン以外は煙感知式を推奨。
光電式とも言う。
熱感知式:
熱を感知して警報を発する。
キッチンのみ熱感知式を推奨。
定温式とも言う。
煙の方が感知されるまでの時間が短いことから基本的には煙感知式が推奨されていますが、キッチンに限っては料理の煙で誤検知する可能性があるため熱感知式が推奨されています。
値段はほぼ同じか、熱感知式が若干安いです。
次に、単独式と無線連動式で分類されます。
単独式:
火災を感知した警報器1台のみが警報を発する。
無線連動式:
家中の警報器が無線によりリンクされており、
いずれか1台が火災を感知すれば全ての警報器が警報を発する。
無線連動式は他の部屋で発生した火災にも気づくことができますので、いち早く対処が可能です。
無線で接続できる距離も約100mであり、接続台数も15台前後となっています。(メーカーにより仕様は異なります)
メーカーによってはどの部屋で(どの警報機が)火災を感知したかも音声で教えてくれるものもあります。
値段は単独式の2~3倍となります。
その他機能・仕様としては以下があります。
・住宅用IoT機器、緊急通報装置、インターホンとの連動。
(下記でメーカー別に紹介)
・聴覚障がい者への通知のために、火災感知時に警報器が発光する。
・各社、薄型機器もアリ。
各社の特徴については以下の通りです。
煙式/熱式、単独式/連動式全てのタイプが販売されている。
(ただし、単独式は生産終了で在庫品のみの販売。)
無線連動式については親機と子機の区別があり、必ず1台は親機が必要だが、どの部屋の警報器が火災を感知したかを部屋名で音声通知してくれる。
熱式の連動式は子機のみ。(煙式の親機とセットで使う必要あり)
また、Panasonic製は同社の住宅用IoT機器AiSEG2とリンクさせることができ、火災感知時に家中の照明を一斉点灯したり、スマートフォンに火災発生場所を通知したり、電池切れや交換時期を通知する機能がある。
住宅用火災警報器 | 商品一覧 | 防災用品 | Panasonic
ホーチキ:
煙式/熱式、単独式/連動式全てのタイプが販売されている。
無線連動式は親機/子機の区別がなく、全ての警報器を連動させることができる。
また、連動式は別売りアダプタとリンクさせることで、家のインターホンとも連動させることができ、インターホンを介して屋外に火災を知らせることができる。
ニッタン:
煙式/熱式があるが、単独式のみで無線連動式は扱っていない。
能美防災:
煙式/熱式、単独式/連動式全てのタイプが販売されている。
無線連動式については親機と子機の区別があり、必ず1台は親機が必要だが、どの警報器が火災を感知したかを機器の番号で音声通知してくれる。
別売りアダプタを使用して住宅用IoT機器(緊急通報装置)や、インターホンと連動させることができる。
【メーカーごとの取り扱い有無】
設置方法
設置は業者に頼んでもよいのですが、簡単なのでDIYすることをお勧めします。
警報器本体と取り付け用ブラケットが別になっているので、先にブラケットだけを天井もしくは壁に取り付け、ブラケットに本体を取り付けます。
ブラケットは石膏ボード用釘かネジで固定するタイプが多いと思いますので、金づちかドライバーが必要です。
本体を取り付ける前に、本体に使用開始年月と交換予定年月を記入します。
詳しい取り付け型や設置位置の条件は取扱説明書をご参照ください。
使い方
先に取り付け用ブラケットを天井・壁に設置し、本体が取り付けられることを確認したら、一度本体を外して電源を入れます。
電源の入れ方は取扱説明書をご参照ください。
テスト機能がついていると思いますので、一度警報を鳴らしてみてください。
かなりうるさく、耳につく音が鳴ります。
無線連動式の場合は接続の設定も行います
設定が終わり各部屋のブラケットに取り付けたら、連動テストを行ってください。
どの警報器が火災を感知しても、全ての警報器が鳴ることを確認します。
生活していて警報器が鳴ったら、本体にある停止ボタンを押して警報を止めます。
ただし、本当に火災が起きている場合は止めるより先に逃げるか消火活動を行ってください。
警報器が鳴ってからが大事ですので、安全な逃げ方を考えておいたり、すぐ手に取れる場所に消火器を準備しておくことも忘れずにお願いします。
我が家の火災警報器
私の場合はホーチキ製を購入しました。
キッチンのみ熱感知式でそれ以外は煙感知式です。
家のどこで火災が発生し、家族がそれぞがどこに居てもすぐに火災に気づけるように、全て無線連動式にしたかったのですが、やはり値段が高いです。
設置箇所は
1階:リビングダイニング、キッチン、和室、洗面所
2階:階段、寝室、子供部屋×2、納戸
と9か所あり、全て連動式にすると6,000円×9個=54,000円かかるため、4か所だけ連動式とし残り5か所は単独式にして6,000円×4個+2,000円×5=34000円に収めました。
単独式にしたのは和室、洗面所、子供部屋×2、納戸5か所です。
和室、洗面所、納戸は発火の可能性も低く、人が居る時間も短いので優先順位を下げました。
洗面所は警報器自体が不要だったかとも思いますが、納戸は今後保管する物によっては発火の危険があるかと思い必要と判断しています。
子供部屋は非常に悩みましたが、
・一番危険な就寝時間帯は単独式でも隣の主寝室まで音が届くだろう。
・煙が充満すれば部屋の外まで漏れ、階段の連動式警報器が反応するだろう。
ということで単独式にしました。
もう1つ気になったのは、家の梁で煙が遮断される可能性です。
同じ室内や隣の部屋であれば煙が広がって1つの警報器で感知できそうですが、家の構造上所々に梁があり、この梁により煙の広がりが遮断される可能性があるのではないかと思っています。
安全優先で考えれば梁を跨がない範囲で警報器を設置したいのですが、さすがに数が増えすぎてしまうので、そこは諦めました。
設置はDIYで行いました。
脚立を持っているので特に難しいことはありませんでした。
設置した後に、どの警報器が感知しても全ての警報器が鳴ることを確認しました。
3.火災警報器でやらかした思い出(余談)
全く余談ですが、昔住んでいた家で火災警報器と殺虫燻煙剤でやらかしたことがあります。
家を購入する6年前から1年半前まで住んでいた会社の社宅の話です。
山の中に建てられた築40年超の社宅は、入居者が変わってもハウスクリーニングが行われないので室内が非常に汚いです。
入居前に下見に入った際はGが2匹死んでいましたので、殺虫燻煙剤(バルサン)を散布することとしました。
室内に燻煙剤を4~5個置いて燻煙を始めて部屋の外に逃げようとした時です。
『ピーピーピー!火事です!火事です!』
各部屋の火災警報器が鳴り出しました。
今まで火災警報器など全く気にしたことがなく、完全に煙対策を忘れていました。
しかも、火災警報器が他室や消防などに繋がっていると勘違いしていた私は、完全にパニックです。
煙を外に出そうと思って窓を開けるも、周囲の人に煙を見られたり警報を聞かれたりしたら騒ぎになると思い窓を閉める。
↓
充満した燻煙を吸って苦しい。
↓
警報器に警報を止めるボタンがあることに気づき押そうとするも、引っ越し前で椅子も踏み台も何もないので天井に手が届かない。
↓
ジャンプしたり、押入れに登って手を伸ばすも届かない。
↓
苦しい。
↓
やっぱり煙とその発生源を外に出さなければと思い、窓を開け熱い燻煙剤の缶を持ってベランダに出す。
↓
ベランダの窓を開けるとベランダで発生した煙が入ってくるので窓を閉めるが、窓を閉めると室内の煙が排出されない。
↓
ベランダで燻煙剤の缶をひっくり返して、燻煙を止める。
↓
窓を開けるも室内の煙がなかなか出ていかず、警報も鳴りやまない。
↓
やはり報知器のボタンを押して警報を止めなければと思い、シンク下の引き出しを外して踏み台代わりにする。
↓
しかし本当の踏み台ではないので、乗ると足が痛い。
↓
なんとかボタンを押すも、煙が残っているのでまた鳴り始める。
↓
警報器ごと天井から外し、電池を外して止める。
↓
なんとか収束するも、大量の燻煙を吸う。
こんな感じでパニックになって一人ではしゃいでました。
殺虫燻煙剤を使用される際は火災報知器には十分注意してください。
付属のカバーを警報器に付けるか、もしくは一旦天井から外すのが確実です。
4.最後に
本日は新築の方はあまり気にすることがない火災警報器についての解説でした。
罰則規定はありませんが法律で義務化されていますし、建物や家族を守るためにも必ず設置するようにしてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
筆者(やんとも)とこのブログについての紹介です( ^ω^)b
家購入後の『引き渡し』や『引っ越し』について記事を書いています。
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家の購入は戦いの連続ですが、ラスボスは一番身近にいました【家その他】
こんにちは、やんともです。
中古戸建てを購入しマイホーム生活を始めました。
本日は家の話のようで私の家族の与太話です。
家の購入では色々な人と関わることがありますが、上手い言葉に惑わされず自分に有利に事を運ぶため、常に駆け引きがあります。
はっきり言って戦いの連続です。
しかし家の購入で一番厄介な戦い相手は『嫁』でした。
そんな話です。
1.不動産取引はウソが9割
2.一番の戦い相手は『嫁』
■マイホーム探しのスタートについて
■「中古+リフォーム」のコンセプトについて
■選んだ家について
■リフォームについて
■入居後について
3.最後に
1.不動産取引はウソが9割
家探しを始める前に色々勉強していた時「不動産取引はウソが9割」と言う言葉を目にしました。
不動産屋だけでなく、ハウスメーカー、売主、リフォーム会社、銀行、保険会社、FP、弁護士、税理士など、関わる人全てが自分の利益のために都合のよいことを言うということです。
ちょうどこの4月からNHKで山下智久さん主演の『正直不動産』というドラマが始まりました。
原作コミックを1巻だけ読んだことがありますが、その中でも「不動産業界では千の言葉のうち本当のことは三つだけ」と言われており、上記のことを言っているのだと思います。
家系ブロガーとしてこのドラマは毎週チェックしたいと思います。
現実の不動産取引に話を戻すと、本当に9割かは分かりませんが、私の家の購入においてもそれに似た実感はありました。
皆が強い悪意を持っているとも思いませんし、ウソと疑っていたことが実は本当だったということもあると思います。
ただ、人生最大の買い物において最大限自分に有利に事を運ぶために、人の言う事を疑って腹の内を探ったり、駆け引きで人を上手く動かさなければならなかったり、そのようなことがあったのは事実です。
比喩的に言えば色々な人との戦いの連続だったなと思います。
仲介不動産会社の営業マン、銀行マン、保険会社との戦いについては過去記事にて綴っていますので、もしご興味があれば読んでみてください。
2.一番の戦い相手は『嫁』
さて、今日の本題です。
家の購入においては色々な人との戦いの連続だったと言いました。
しかし、一番の強敵は『嫁』でした。
嫁は私より1歳年上です。
最初に出会ったのは私が18歳の時で、かれこれ16年の付き合いです。
結婚生活は今月で8年目に突入しました。
仲はいいですが価値観や物事の好み、考え方は全く異なっています。
食べ物の好みも正反対です。
物事の考え方において、私は理屈考えることが多く、論理的に正しいか間違っているか、論理的にメリットが多いかデメリットが多いかを重視します。
嫁は感覚的・感情的に考えることが多いので、論理的に正しいかどうかはあまり重視しません。
そんな感じなのでケンカになることも珍しくありません。
家の購入においても、最初から最後まで意見が食い違うことが多かったです。
マイホーム探しのスタートについて
まず嫁は注文住宅を建てたいと考えていました。
私も元々は建てるものだと思っていましたが、別にこだわりがあった訳ではなく、なんとなく家は建てるのが当たり前だと思っていただけです。
一方嫁は間取りにもデザインにも自分の理想があるようです。
施工を依頼したいハウスメーカーも決めていました。
注文住宅から中古住宅に舵を切ったのは私からです。
コロナ禍で暇な時間が増え資産運用について勉強して時、不動産投資という稼ぎ方について知り、中古戸建てを買って賃貸に出すのがお勧めであると知りました。
不動産投資には今のところ手を出すつもりはありませんが、「だったらマイホームも中古戸建てていいじゃないか?」と考えるようになりました。
色々調べて、
- 実は木造戸建ては100年ぐらい住めること
- リフォームすれば新築と遜色ない家になること
- トータルでコスパがいいこと
を知り、そちらで進めようと思いました。
嫁とは方針を揃えなければならないので「家は中古にしよう」と提案しました。
意外と反応は穏やかで否定もされなかったので、このまま順調に中古戸建て探しが進むかと思いました。
しかし、やはり私と嫁の頭の中ではそれぞれ違うベクトルを向いていたのです。
まず、私が不動産サイトで中古戸建てを探している横で、嫁は土地を探していました。
「掘り出し物の安い土地が見つかれば建ててもいいでしょ。」という考えです。
本当に掘り出し物が見つかれば頑なに建てることを拒むことはありませんが、現実では不動産に掘り出し物なんてないんですね。
確かにやたら安い土地が出てきたこともありましたが、やはり安い理由があり、とても住めたものではありませんでした。
嫁には、
- 掘り出し物なんかないこと
- 費用の分配は建物ではなく土地にある程度比重を置かなければいけないこと
- 注文住宅は贅沢品であり資産的に考えれば厳しいこと
を説明し、なんとか注文住宅を諦めさせました。
「中古+リフォーム」のコンセプトについて
そうは言いつつも、元々嫁の頭にも「中古リノベーション」という選択肢はあったようなので、前向きにはなってくれました。
そこで「俺は家本体を調べるから、嫁はリフォームについて調べてくれ」と役割分担を決め、リフォームについて調べてもらうことにしました。
嫁はAmazonで本を購入し、勉強を始めてくれました。
しかし、いざ話し合いをしてみると話が全く噛み合いません。
私の中でリフォーム費用の予算は多くても500万円です。
しかし、嫁曰くリフォームの予算は1500万円だそうです。
私「どこをどうやったらそんな額がかかるんだ!?」
嫁「普通にこれぐらないと無理でしょ!」
お互いに相手が異次元の話をしている感覚でした。
嫁の言うリフォームは、元の家のベースは使いつつも大掛かりに改造して注文住宅に近い感覚を得るためのリフォームでした。
リフォームではなくリノベーションというのが正しいです。
一方私が考えるリフォームは、基本的には元の家をそのまま使い、使えない部分だけを修理し、見た目が悪い部分だけを綺麗にするというやり方です。
やはり全くベクトルが合っていなかったのです。
私は、
- 1000万を超えるリフォームをすると注文住宅と同じで家計が火の車になる
- それは家族にとって本当に必要なものではない
- 本当にそのようなリノベーションをするなら、築30年を超えるボロ家を買わなければならないが、その覚悟はあるのか
と説得しました。
ここに関しては入居するまで納得は得られなかったと思います。
選んだ家について
最終的に選んだ家(現在のマイホーム)についても、購入を判断する時点で私と嫁とでは温度差があったようです。
私はこの家を見学した時、今まで見てきた家の中でダントツでいい物件だと思いました。
立地・周辺環境もよく、建物面積はやや広めで間取りも問題なく、状態が非常によかったので、胸が高鳴るような感じがしました。
一方嫁は、今まで見てきた中ではよい物件だと思ってくれましたが、間取りや外観は自分の理想とは違ったようです。
2年前に外壁の塗り替えがされていたので外見も綺麗で、私的には築18年を感じさせないものでした。
しかし私よりは美的感性が鋭い嫁は、「一昔前の家の感じだ」と言います。
ここは完全に価値観の違いなので、嫁がどの辺に不満があるか私には理解できませんでした。
嫁にとって理想の家ではないことは理解しつつも、価格や諸条件、今後の物件探しの可能性を考えて、最善の選択であることを納得してもらい、家の購入に進むことができました。
リフォームについて
リフォームもかなりもめました。
まず、家本体で予算のほとんどを使い切ったため、リフォームに掛けられる予算は100万円程度です。
私としては上で述べた通り、機能的に使えるもの・綺麗なものはそのまま使う考えでした。
対して嫁がやりたいと言ってきたことは、
- 壁紙クロスの全面貼り替え
- フローリングの貼替え⇒無垢
- システムキッチンの交換
- トイレ(1階&2階)の交換
- 室内ドアノブの交換
などで、その他も併せて総額600万円超でした。
正直私にとっては上のどれも必要ありません。
特にうるさかったのはフローリングです。
売主さんの管理が良かったおかげか元々我が家のフローリングは非常に綺麗でした。
それなのに、これを剥がして全面無垢にしたいと。
まともにやると100万円以上かかりますが、費用対効果はゼロです。
フローリングの貼替えについては安価な工法として『上貼り』や『フロアタイル』という方法もあり、費用は半分から1/4です。
それでも費用対効果はゼロには変わりませんし、限られた予算の中で本当にやらなかればならないことをやるために、認める訳にはいきません。
これに関してはよほどこだわっていたようで、かなりの恨みも買ったと思いますが、どうにか説得しました。
嫁の希望で、
- 1階全体の壁紙クロス貼替え
- トイレ、洗面所のクッションフロア貼替え
- 畳の貼替え
- DIYで1階便座の交換
は実施しました。
入居後について
入居後についてはちょっとしたカスタマイズで意見がすれ違います。
例えば、室内にちょっと洗濯物を吊るしたいとき、突っ張り棒やエアコンに掛けるハンガーポールがあると便利です。
私も家事をすることはありますので、家事をスムーズにするためにあった方がいいです。
しかし嫁は見た目が悪いからと言ってこういうものを嫌います。
私としては見た目の前にまず機能だと思いますし、見た目を優先してこのような改善もせずに、「家事は大変なんだ」と主張するのもどうかと思います。
このような意見の相違は今の家に住む前からしょっちゅうあります。
私の意見を通すこともあれば、嫁の意見を通すこともあります。
これからも度々あると思います。
3.最後に
今日の記事は嫁の愚痴みたいになりました。
こんな私でも感情的な好き嫌いで物事を決めることはありますので、嫁の好みもなるべく聞いてあげたいとは思いますが、教育資金などを削ってまでやるべきことがどうかは厳しく判断します。
とにかく最初から最後まで、嫁を説得することが一番大変だったかなと思います。
マイホーム生活を始めて9ヶ月の間に、何度か嫁に「正直この家どう?」と聞くことはありましたが、いい家だと言ってくれます。
本心だと思いますし、それとは別に理想の家は今でも持っていると思います。
R+ハウスというハウスメーカーで建てることが嫁の憧れでしたので、「宝くじがあたったらそこで建てよう。」と言ってきます。
でも、私も嫁も宝くじは買わない主義です笑
上でも書いた通り、嫁とは価値観や好みが違う部分が多いです。
ケンカもよくします。
でも価値観や好みが違うからこそ、これまで長くやってこれてる部分はあると思いますので、なんだかんだこれでいいのかなと思います。
できれば、この家で死ぬまで嫁といっしょにいたいなと思います。
この記事を読んで夫婦関係のことで不快に思われた方がいらっしゃれば、その場合はごめんなさい。
筆者(やんとも)とこのブログについての紹介です( ^ω^)b
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中古リノベーションの限界!?キッチンの間取り変更を考えてみた話【リフォーム】
こんにちは、やんともです。
中古戸建てを購入しマイホーム生活を始めました。
家探しの体験談を綴っていきたいと思います。
我が家のキッチンは対面式でもアイランド式でもありません。
強いこだわりがあった訳ではありませんが、やはり対面式かアイランド式が理想だったので、物件見学をした時点ではマイナスポイントかなと思っていました。
なので、キッチンのリノベーション(間取り変更)についてリフォーム会社に相談したことがありましたので、その時の相談内容についてお話しさせて頂きます。
(実際には間取り変更していません。)
1.キッチンのリノベーションを検討した経緯
2.キッチンのリノベーション(間取り変更)案
3.最後に
1.キッチンのリノベーションを検討した経緯
本気でリノベーションを考えたというより、ちょうどリフォーム会社と話をする機会があったので軽く相談してみただけです。
家探しを始める前の時点に話を遡ると、元々私と嫁ではマイホームに対する考え方が違っていました。
私は家探しの初期段階から中古と決めており、リフォームも本当に必要な分だけ数百万円で行う考えでした。
一方嫁は、元々注文住宅で自分好みの家を建てたいと思っていました。
私の勧めで中古にシフトしてからも、1千万円規模のリノベーションで注文住宅に近い気分を味わいたいという考えでした。
リフォーム(リノベーション)の予算についても全く話が噛み合っていませんでした。
キッチンに関しては、嫁はもちろん対面式かアイランド式希望で、私もこれについて反対はありませんでした。
家探しを進める途中、嫁が「リノベーション業者も目星をつけておきたい」と言い出し、当時のマンションの近くのリノベーション業者に『中古リノベーションセミナー』という形で話を聞きに行くことにしました。
私としてはイメージしているリフォーム業者とはちょっと違うのですが、話を聞くことを拒むほどではないので家族で行ってみることにしました。
この業者は純粋なリノベーション工事も行っているのですが、不動産仲介業も行っており、中古物件探し~リノベーションをワンストップで提供するというのが売りです。
またリノベーションのコンセプトとしても、おしゃれな内装にこだわった業者でした。
リノベーションセミナーの予約を取ったのと時を同じくして、家探しの方にもいい出会いがありました。
不動産サイトに何やらよさげな物件出てきました。
そう、後にマイホームとなる物件です。
すぐに見学の申し込みを行い、リノベーションセミナーの翌日で見学の予約が取りました。
この物件、今まで見てきた物件よりいい所が目立つのですが、大きなマイナスポイントとしてキッチンが対面式・アイランド式ではないという点がありました。
しかも素人目ではリフォームによる対面式・アイランド式への変更も難しそう。
そこで、ちょうど見学の前日にリノベーション業者に話を聞く機会があったので、この物件におけるキッチンの間取り変更ついても相談してみることにしました。
セミナーが終わってから、「今気になっている物件がありまして、もしこのキッチンを対面式・アイランド式にするならどのような方法がありますか?」といった感じに。
業者の方も現場を見たり正式な図面を見た訳ではないので、あくまでジャストアイデアですが、快くアドバイスをしてくれました。
2.キッチンのリノベーション(間取り変更)案
まず、我が家のキッチンとその周辺の間取りですが、下のようになっています。
対面式でないのはもちろん、リビングダイニングからはしっかり区切られた間取りになっており、シンク・コンロの配置を変えるだけでは対面式にするのは難しそうです。
リノベーション業者に相談したところ、2つの案を提案してくれました。
まず第1案。
ダイニングスペースにキッチンを移設して対面式にする間取りです。
広さ的にはキッチンを配置することは可能かと思います。
ただし、ダイニングという概念が無くなりリビングがダイニングを兼ねることになります。
また、キッチンとリビングが近すぎるので料理の匂いがリビングに染み付きそうです。
次に第2案。
リビングの脇にキッチンを移設してアイランド式にする間取りです。
我が家のリビングダイニングは凸の形をしているので、一見キッチンが上手く収まりそうに見えますが、キッチンの奥行きが収まりきらずキッチンがリビングの中央付近までせり出す形になります。
リビングダイニングがいびつな形になりそうですし、こちらもキッチンとリビングが近すぎる気がします。
そして、両案に共通した大きな欠点は、元々キッチンがあったスペースがデッドスペースになってしまうことです。
リビングの壁の向こうには洗面所があるため、LDK全体の間取りを広げることはできません。
このままキッチンを移動すると元のキッチンの場所はリビングやダイニングとして使うことは難しく、広いパントリーなどにするしかありません。
リビングダイニングは単純に狭くなります。
収納スペースが増えることはメリットではありますが、元々収納は多い家なので居住スペースを殺してまで収納を増やしたくはないです。
どちらもいい案とは思えませんでしたので、仮に予算が潤沢にあったとしても採用することはなかっただろうと思います。
この相談により、中古×リフォーム(リノベーション)には限界があるなと感じました。
リフォームも自由度が高いとは聞きますが、やはり元の間取りでどうしようもない部分はあります。
※今回のケースは洗面所や浴室まで巻き込んだリフォームを行えば、間取り変更できないことはないかと思います。
3.最後に
この物件はその後契約し今のマイホームとなりました。
リフォームについてはあまり予算の余りがなかったため、100万円で必要最低限だけ実施し、キッチンはクロス貼替え(1階全体)以外は手を付けませんでした。
少しでもキッチンとリビングダイニングの境がなくなるように、写真のように壁に切り欠きを入れる案(約6万円)を嫁に提案しましたが、特に要らないと言われました。
キッチンにはそこまでこだわらないので、他のところにお金をかけたいと。
その後入居して9ヶ月経ちますが、嫁もキッチンについてはそこまで不満はなさそうです。
今回相談に乗ってくれたリノベーション業者は親切に対応してくださいましたが、残念ながらその後お仕事を頼むことはありませんでした。
我が家においてキッチンの間取り変更を考えた話と、中古リフォームの限界についての話でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
筆者(やんとも)とこのブログについての紹介です( ^ω^)b
中古戸建てのリフォームに関する記事を書いています。
是非読んでみてください(^^)
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中古戸建てマイホームの買い方 家探しのポイント・注意点まとめ【マイホーム購入まとめ】
こんにちは、やんともです。
中古戸建てを購入しマイホーム生活を始めました。
前回、中古戸建てマイホームの買い方マニュアルについて記事を投稿しました。
本日はその補足記事として、中古戸建てを買う際(条件設定~家探し~購入~リフォーム)におけるポイント・注意点をまとめてみたいと思います。
一般的に言われているポイントに加え、私の実体験として「これを最初から知っていれば。これに注意していれば。」という内容も織り込んでいますので、これから中古戸建てを探す方・マイホームを検討する方に役に立つ内容だと思います。
マイホーム購入のフェーズごとにまとめております。
【目次】
1.条件設定
■家探しの条件は途中で変わる ★
2.物件探し・物件見学
■相場を知る、需要の大きさを知る ★★★
■住宅診断士(ホームインスペクション業者)を先に見つけておく ★
■擁壁上物件には注意 ★★
■築年数に関するポイント ★★★
■見学の際は売主さんに好印象を持ってもらう ★
■見学で確認すべきはご近所さんのことや周囲の雰囲気など ★★★
■修繕履歴を聞いておく ★★
■仲介営業マンは高確率で煽って来る ★
3.申し込み・契約
■じっくり判断すべきか、急いで判断すべきか ★★★
■指値の金額 ★★★
■共有名義者は契約締結に同席を ★
4.住宅ローン・火災保険
■住宅ローンの仮審査は店舗窓口でお早めに ★★
■住宅ローンや火災保険で必要な書類を事前に把握しておく ★★★
5.リフォーム
■すぐに必要でないリフォームは先送りし、控えめにリフォームしておく ★★★
■水回りリフォームでイメージが激変する ★
■ハウスクリーニングはやるべき ★★
6.その他
■複数の不動産サイトから検索する★
■ハザードマップで災害リスクを確認★★★
■団信や火災保険・地震保険の補償内容はリスクと照らし合わせて考える★★
■リフォームは相見積もりを取る★★
7.最後に
(重要度を★3段階で評価しています。)
1.条件設定
家探しの条件は途中で変わる ★
私の実体験ですが、恐らく共感してくださる方も多いと思います。
家探しを始める前に家の条件を細かく設定しますが、家探しを始めると条件は変わっていきます。
多くの人は不動産の購入は初めてですから、どれくらいの条件が自分たちにちょうどよく、かつどれくらいが現実的なのか家探しをやってみないと分からないのです。
なのであまりガチガチに条件を固め過ぎず、芯の部分だけはしっかり決め、細かい条件は“とりあえず”でよいと思います。
2.物件探し・物件見学
相場を知る、需要の大きさを知る ★★★
本記事でお伝えしたいことの第1位です。
自分の家探しの条件において相場がいくらぐらいなのか、あるいはいくらぐらいの価格でどのくらいの需要があるのか、を把握することは非常に重要です。
これを把握できていないと、不必要に焦って購入の判断を誤ったり、相場より高い額で購入したり、逆に、ゆっくり検討しすぎて先を越されたり、指値(購入価格)で競り負けたりします。
すなわち、金額的・条件的に損したり、いい物件の購入チャンスを逃すことになります。
ではどうやって相場や需要の大きさを知るか。
不動産サイトでたくさんの物件を見て、あるいは見学して、傾向を掴むしかないです。
ただし、私もこれをできていたかと言うとそんなことはありません。
家を買うのが何度目かだったり、不動産投資の経験があれば目利きの力は付いていると思いますが、やはり不動産購入が初めての人にとっては難しいです。
多くの物件を見て条件と金額の関係性を見たり、更に、どのような物件が即売れしどのような物件が売れ残るかなども分析できるようになれば尚よいかと思います。
住宅診断士(ホームインスペクション業者)を先に見つけておく ★
中古物件においてその健全性を評価するならプロのホームインスペクション(住宅診断)に任せた方がよいです。
ただし、気になる物件が見つかってから住宅診断士を探し始めては、ホームインスペクションの結果が返ってくるまでに時間がかかり、条件のよい物件であれば先に売れてしまう可能性もあります。
なので、すぐにホームインスペクションができるように業者の準備をしておいた方がよいと思います。
また、築年数の浅い物件(20年未満)であれば、ホームインスペクションをやらないという選択肢もあるかもしれません。
擁壁上物件には注意 ★★
擁壁(崖)上の物件の場合は何点か確認すべきことがあります。
- 擁壁は誰の所有物か
- 建築確認申請が取られていて、健全な施工がされているか
- 擁壁から建物までの距離はどの程度か
詳細は下記記事をご参照ください。
築年数に関するポイント ★★★
築年数を評価する上でいくつかポイントがあります。
- 物件価格
基本的には築年数に比例して価格は安くなります。
ただし、20年~25年頃で価格は最安となり、それ以降はあまり安くなりません。 - 耐震基準
1981年6月以降に建てられた物件は新耐震基準を満たしており、「震度5で損壊しない、震度7で倒壊しない」とされています。
この基準をちょうど満たす強度だと耐震等級1、その1.25倍の強度で等級2、1.5倍で等級3となります。
ただ、この新耐震基準は後に強度不足が指摘され、2000年6月以降建築の木造戸建てには強化版の耐震基準が適用されています。 - 住宅ローン控除
中古戸建ての場合、築20年以内の物件で住宅ローン控除が適用となります。 - リフォーム費用
築年数が古い程必要なリフォーム費用は高額となります。
いくら必要かは物件により一概には言えませんが、目安は以下になります。
築10年・・・100万~200万円
築20年・・・300万~400万円
築30年・・・500万円~
見学の際は売主さんに好印象を持ってもらう ★
購入の申し込みが他の買い手と重なり、競合しなければならない可能性もあります。
最終的には売主さんの自由な心証で選ばれますので、見学の際は売主さんと家に敬意を払い好印象を持ってもらっておいた方がよいです。
見学で確認すべきはご近所さんのことや周囲の雰囲気など ★★★
物件探しにおいては建物のことより周囲のことに重点を置いて見学・質問すべしとよく言われます。
持ち家において隣人トラブルが発生すると非常に厄介です。
直接売主さんに聞いてみるなどして、ご近所さんについては調べておいた方がよいです。
また、物件周囲の雰囲気についても、明るいエリアがあったりなんとなく暗いエリアがあったりしますので、個人的にはここも結構重要かなと思います。
実際に周囲を歩いてみて雰囲気を感じ取ってみるとよいかと思います。
また車持ちの場合、接道(大通りからのアクセスルート)の道幅も、よく見ておいた方がよいと思います。
修繕履歴を聞いておく ★★
例えば、木造戸建ては築15年ぐらいで屋根・壁の修繕を行うことが推奨されています。
築年数がこの前後の物件を買う場合、これら修繕が済んでいるか否かは大きいです。
これも私が聞いておけばよかったと思っていることの一つです。
ただし、修繕の必要性に関してはホームインスペクションやリフォーム業者に建物の状態を確認してもらうのが確実ではあります。
仲介営業マンは高確率で煽って来る ★
売主さんとの仲介を行ってくれる仲介不動産会社の営業マンですが、物件の問い合わせや見学を行うと高確率で煽り言葉を言われます。
「他にもこの物件を狙っている人がいます。」
「すぐ売れてしまうと思うのでお早めに。」
このような言葉に惑わされず、自分の判断で購入を検討したいところです。
ただし、このような言葉も絶対にウソとも言い切れず、本当である可能性も十分にありますので、この点は中古住宅購入の難しいところです。
真実かウソかを見極めるために、2章で書いた「相場・需要の大きさの把握」が重要になる訳です。
3.申し込み・契約
じっくり判断すべきか、急いで判断すべきか ★★★
気になる物件が見つかり見学を終えたら、買うべきか買わないべきか判断します。
この判断が非常に重要なのですが、その判断に時間をかけてよいか急いで判断すべきかの見極めも大事です。
もちろん慎重に考えなければいけないのですが、優良物件であるほど他の買い手に先越されてしまう可能性もあります。
この見極めにおいても、やはり「相場・需要の大きさの把握」が重要になります。
指値の金額 ★★★
指値とは値下げ交渉として購入申し込み時に希望金額を提示することです。
値下げ交渉は原則として申し込み時の指値で行います。
指値の金額(値引き要求額)については、買主側としてはなるべく低い額を希望したいですが、場合によっては額が低すぎると他の買い手に競り負けたり売主さんから契約を拒否される可能性もあります。
なのでやはり「相場・需要の大きさを知ること」が重要です。
共有名義者は契約締結に同席を ★
家を夫婦などで共有名義にする場合、売買契約を結ぶ席には全共有名義者が同席する必要があります。
私はこれを知らず、契約締結後に申し出たため売主さんと仲介業者にご迷惑をお掛けすることとなりました。
4.住宅ローン・火災保険
住宅ローンの仮審査は店舗窓口でお早めに ★★
物件を購入する権利を勝ち取るために、なるべく早く住宅ローンの仮審査を通すことが必要です。
通常は購入申し込みを出すと同時に仮審査を申請しますが、少しでも有利に進めるために家探し中に仮審査の承認をもらっておくとよいです。
ただし、ネット銀行の審査や、店舗型銀行のネット審査は基本的に効力がありません。
店舗型銀行の窓口での仮審査を行う必要があります。
住宅ローンや火災保険で必要な書類を事前に把握しておく ★★★
本記事でお伝えしたいことの第2位です。
中古住宅で厄介なことの一つが、物件の新築時の書類を売主さんが紛失していることです。
書類によっては住宅ローンの本審査や火災保険の見積りに必要なものがあり、書類が揃わないと金銭的に損する可能性もあります。
恐らく最終的には書類の再発行ができたり、代替書類が認められたりするのですが、限られた時間の中でテキパキ手続きを進めるのは難しいです。
なので、まず大事なのは必要な書類を事前によく確認しリストアップしておくことです。
そして、自分で入手できるものは早めに入手しておき、売主さんや仲介業者から渡してもらう書類は早い段階でしっかり提出の要求を伝えます。
また、どうしても紛失している場合は、ハウスメーカーなどに再発行させたり、住宅ローンの審査などが遅れることを容認してもらった方がよいです。
5.リフォーム
すぐに必要でないリフォームは先送りし、控えめにリフォームしておく ★★★
この記事でお伝えしたいことの第3位です。
中古住宅と言えばリフォームですが、入居前に必要以上に焦ってリフォームする必要なないと思います。
理由は2つ。
- 入居後に不具合が出る可能性があるので資金を温存しておく
- 実際に生活してみて必要な仕様が変わるかもしれない
私はこの2つとも当てはまり、後悔があります。
ただし注意点もあります。
間取り変更や壁紙クロスの貼替えなど、入居後に施工しようとする面倒くさい工事は、入居前にやっておいた方がよいです。
また、入居後にリフォームしようとする場合、リフォーム費用を住宅取得価格に計上することができず、住宅ローンで資金を準備することができなかったり、非課税贈与の対象にならないこともあります。
なので、これら注意点を克服できる場合で、例えばガスコンロの交換など後からでも施工でき、かつ取り敢えず様子見できそうなものは、一旦やらないでおくのも賢い選択かもしれません。
水回りリフォームでイメージが激変する ★
築年数の古い物件を購入しリフォームして気持ちよく住みたいがリフォーム費用を押さえたい場合、水回りを優先してリフォームするとよいのではないかと思います。
これは私がかつて築40年超の集合住宅に住んでいた時の実体験ですが、外見も内装もイメージ通りの築40年であるものの、水回り(キッチン、浴室、洗面台、トイレ)だけリフォームされていたことでほとんど不快感なく生活ができました。
参考にして頂ければと思います。
ハウスクリーニングは絶対おススメ ★★
リフォームをどこまでやるかはそれぞれかと思いますが、ハウスクリーニングは築年数に関わらず絶対お勧めです。
入居時の気持ちの良さが違います。
窓のサッシのホコリなど自分で清掃しようとするとかなり大変です。
水垢も結構綺麗になります。
費用は4LDK戸建て一式で10万円前後です。
6.その他
私の実体験として特にお伝えしたいこと以外で、一般的にも言われている中古戸建て購入のポイント・注意点を列挙します。
複数の不動産サイトから検索する ★
不動産サイトは大手ではSUUMO、アットホーム、ホームズ、他に不動産ジャパン、楽待ち、健美家などがあります。
大半の物件は大手3サイトのいずれにも掲載されます。
ただし、たまに特定のサイトのみに掲載されるものもありますので、複数サイトを見るようにした方がよいです。
ハザードマップで災害リスクを確認 ★★★
これも私が言うまでもありませんが、災害は人命的にも資産的にも大きな損害を招きかねませんので、気になる物件が見つかったら必ず自治体HP等のハザードマップから各災害のリスクを確認してください。
完全にリスクを回避できない場合も、保険による備えの考え方が変わってきますので、必ず確認してください。
<自然災害リスクとハザードマップ 命と資産に関わる大事な話>
団信や火災保険・地震保険の補償内容はリスクと照らし合わせて考える ★★
住宅ローンの団信(団体信用生命保険)や火災保険・地震保険は補償内容が様々です。
リスクに備えることは必要ですが、過剰保険にもならないようにリスクをよく考えて必要な保険に入るようにしてください。
リフォームは相見積もりを取る ★★
リフォームの見積りを取る際は複数業者から相見積もりを取った上で検討する方がよいです。
金額だけでなく施工の内容等にも差があるかと思います。
7.最後に
今回は中古戸建ての購入を検討する上で留意頂きたいポイントをまとめてみました。
私の実体験が強めではありますが、他の方からも共感頂いた内容もあります。
これから中古戸建てを探される方、あるいはマイホームを検討される方は、頭の片隅に入れておいて頂くと多少なりと円滑にマイホーム取得を進められると思います。
中古戸建て購入の基本的な手順については前回の記事にまとめておりますので、そちらも併せてご参照ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
筆者(やんとも)とこのブログについての紹介です( ^ω^)b
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中古戸建てマイホームの買い方 流れに沿った手順を解説【マイホーム購入まとめ】
こんにちは、やんともです。
中古戸建てを購入しマイホーム生活を始めました。
私は、マイホームをご検討中の方へ選択肢の1つとして『中古戸建て』をお勧めしています。
同じ立地・同じ広さであれば安価で入手できる可能性が高いです。
完成品を見て購入できるので、建ててみたらイメージと違ったということもありません。
実は木造戸建ての寿命は100年とも言われており、リフォームすることで長く健全に住むことができます。
そんな『中古戸建て』について、一般的な知識と私の経験を交えながら中古戸建ての買い方について解説したいと思います。
【目次】
1.全体の流れ
2.家探しを始める前の準備
2-1)予算を決める
2-2)エリア・条件を決める
2-3)相場を知る
2-4)住宅診断士を見つけておく
3.物件探し~申し込み判断
3-1)物件探し
3-2)見学を申し込む
3-3)物件を下調べする
3-4)見学する
3-5)ホームインスペクション
3-6)リフォームの概算見積りを出す
3-7)総額を計算して購入の判断をする
3-8)この繰り返し
3-9)住宅ローンの仮審査の承認を得ておく
4.申し込み~値下げ交渉~契約
4-1)申し込み・指値
4-2)値下げ交渉と他の買い手との競合について
4-3)住宅ローンの仮審査の承認を得る
4-4)リフォームの見積りを取る
4-5)契約締結の準備
4-6)契約締結
5.住宅ローンの借入れ・火災保険の加入
5-1)仮審査の申し込み・承認
5-2)本審査の申し込み
5-3)借入れの契約
5-4)火災保険・地震保険への加入
6.リフォーム
6-1)リフォーム内容を決める
6-2)リフォームの見積り
6-3)リフォーム内容の決定
6-4)工事日程の調整と進捗管理
6-5)引き渡しと代金の支払い
7.引き渡し・引っ越し
7-1)決済と引き渡し
7-2)引っ越し
7-3)インフラの開通
8.最後に
1.全体の流れ
時系列での流れは以下のチャートの通りです。
物件探し&見学は買いたい物件が見つかるまで続きます。
詳細は次章以降で説明します。
2.家探しを始める前の準備
2-1)予算を決める
まずはマイホーム取得にいくらかけるか、予算を決めます。
頭金でいくら準備できるか、住宅ローンをいくら借りるか、この合計で予算が決まります。
頭金はゼロでもよいと思いますが、住宅ローンの借入額が重要です。
一般的な借入額の目安として、
- 年収の6~7倍まで
- 返済額は収入の25%以内
- 返済額はボーナス除き収入の40%以内
と諸説ありますが、子持ち家庭なら上のいずれでも決して楽ではありません。
収入と支出のバランスをよく計算し無理のない予算を立てます。
ちなみに、予算金額=購入できる物件の価格ではありません。
物件価格以外にリフォーム費用と諸費用がかかります。
リフォームは物件によってかかる額が変わりますので、ここが中古の難しいところです。
諸費用は物件本体の4~7%と言われます。
私の場合は、リフォーム除きで6.8%かかりました。
【ポイント】
- とにかく借入れは無理のない範囲で
- リフォーム代と諸費用を含んだ予算を立てる
2-2)エリア・条件を決める
どのエリアで家を探すか、駅からの徒歩分数はどのくらいにするか、広さ・間取りはどの程度か、駐車場は必要か、設備の条件はどうするかなどを決めます。
間取りや設備の希望はある程度リフォームで叶えることができますので、物件の条件と言うより完成した家の条件と言う事になります。
エリアと条件は兼ね合いです。
予算内に収めるためには、良いエリアに住むと建物等の条件を落とさなければならないし、建物等の条件を良くしようとするとエリアのランクをさげなければなりません。
また、『相場』が分からないとエリア・条件も決められないため、ここと2-3)は同時並行で進めていくことになります。
また、物件探しを始めたあとでも条件が変わる可能性がありますので、あまりガチガチに固める必要はないと思います。
エリアについて、よく知らない街を候補にする場合は、一度足を運んでみて、街の雰囲気を知ることも大切です。
【ポイント】
- 相場を知ることとエリア・条件を決めることは同時並行で行う
- 家探しを始めてから修正してもOK
2-3)相場を知る
エリア・条件が決まったら相場を調べます。
逆に相場を知ってからエリア・条件を決めてもいいと思います。
ここは同時並行です。
相場を知るには不動産サイトでたくさんの物件を見るしかないです。
家探しをしている間にもより精度の高い相場観が身に付きます。
なので、完全に相場観を身に着けるまで家探しを始めないという必要もありません。
【ポイント】
- 相場観(および需要の大きさ)を知ることは非常に重要なので、家探しと並行しながらでもしっかり相場観を身に着ける
2-4)住宅診断士を見つけておく
住宅診断士は、家に瑕疵がないかなどを診断するプロです。(ホームインスペクション)
ここも中古住宅にとっては重要です。
本当に買っても大丈夫な物件なのか、どのくらいのリフォームが必要なのか、を契約前に知っておいた方がよいですが、ここは自分で素人判断せずにプロに頼んだ方がよいです。
ただし、購入したいと思った物件が他の買い手と早い者勝ちになる可能性もあるため、すぐに診断を依頼できるようにあらかじめ業者を探しておいた方がよいです。
<住宅診断(ホームインスペクション) 家の不具合探しはプロに任せる>
【ポイント】
- 気になる物件が見つかった時にすぐにホームインスペクションできるように、あらかじめ住宅診断士を見つけておく
3.物件探し~申し込み判断
3-1)物件探し
物件の探し方は大きく2通りあります。
①不動産サイトで探す
SUUMO、アットホーム、ホームズなどの不動産サイトで探します。
決めたエリア・条件に合う物件を検索し、気になる物件を見つけます。
サイトはなるべく毎日チェックした方が良いです。
また、どのサイトもほとんど同じ物件が載っていますが、まれに特定のサイトにしか載っていない物件もあるので、時々複数のサイトを見た方がいいです。
②不動産仲介業者に探してもらう
近くの不動産屋を探し、家探しの相談をして、条件に合う物件を探してもらいます。
仲介業者から送られてくる物件の中から、気になる物件を見つけます。
①と②どちらの方法が良いかは意見が分かれますが、私は基本①でいいのではないかと思います。
仲介業者が扱う物件は基本的には不動産サイトに掲載されます。
(ただし、掲載準備中の物件を仲介業者が先に紹介してくれるケースはあります。)
それに自分のペースで検索できますし、仲介業者へ伝えきれない細かい条件も考慮することができます。
また、①不動産サイトから物件を探しても、見学~契約~引き渡しにおいては全て仲介業者に仲介をしてもらうことになります。
まずはサイトから探し、見学などで出会った仲介営業マンが信用できそうであれば、それ以降の物件探しをお願いする形でよいのではないかと思います。
【ポイント】
- とりあえず不動産サイトで探せばよいのではないか(筆者の感想)
3-2)見学を申し込む
気になる物件が見つかったら、見学を申し込みます。
不動産サイトから探した場合は、サイト上の問い合わせフォームから申し込み、仲介業者からの折り返し連絡を待ちます。
仲介業者を介して売主さん(物件の住人)と日程調整し、見学の日を決めます。
3-3)物件を下調べする
物件の詳細な場所が分かったところで、下調べを始めます。
まずは災害リスクについて、自治体HP等のハザードマップから地震の揺れ易さ、津波・高潮、液状化、洪水、土砂崩れ、内水の危険性について調べます。
他には、周囲に生活の支障となる施設等が無いか、Googleマップ等で調べます。
時間があれば実際に足を運んで、駅から歩いてみたり周辺を散策して、雰囲気を知ることもよいことだと思います。
見学が終わってからでもよいのですが、物件によっては早い者勝ちになる可能性もあるので、可能なら見学までの間に下調べしておいた方がよいです。
【ポイント】
- 人命にも資産にも被害を出す恐れがある災害リスクは必ず調べておく
- 自分で調べられることは先に調べておく
3-4)見学する
実際に見学します。
居住中のお宅にお邪魔して、室内を一通り見ます。
クローゼットなども許可を得て覗かせてもらい、写真も許可を得て撮影してOKです。
気になることがあれば売主さんに質問します。
もちろん広さや間取りなどもチェックしますが、実は重要な見学・質問ポイントは、
- 近隣の様子、雰囲気、家までの道の広さ
- 近隣住人の様子(トラブルなどはないか)
- 家の瑕疵・不具合
- 修繕履歴
だと思います。
入居後に住みづらくなったり、住み替えなければならなくなったり、大きな工事が必要になったりすると、資産的にも大きな損害が出ます。
【ポイント】
- 特に大事なのは、物件の周囲のこと(ご近所さんのことや接道の雰囲気)
- 個人的には修繕履歴も聞いておけばよかったと思った
- 契約を有利に進めるために、売主さんからの印象を良くしておく
3-5)ホームインスペクション
住宅診断士と再度物件を訪れ、住宅診断をしてもらいます。
ただし、費用も決して安くない(約10万円)ですので、見学して購入意欲が高まった物件だけに絞った方がよいです。
事前の物件情報を見て優良物件と思える場合は最初の見学時に同行してもらってもよいですが、見学してみないとわからない物件は出直しでよいと思います。
築年数の浅い物件であれば必ずしも必要ないと思いますが、30年近い物件などは行った方がよいと思います。
また、他の買い手に取られてしまう可能性のある物件の場合、ホームインスペクションをスキップする判断も必要となります。
ホームインスペクションは依頼してから結果が出るまでに2~3週間以上はかかります。
その物件の需要の大きさ(他の買い手の有無)を見極め、的確な判断が必要です。
リフォームを行う予定であれば、リフォーム業者の見積り時に診断してもらうのも手です。
【ポイント】
- 建物の健全性は素人目で見ずにプロに任せる
- 住宅診断を行う時間的余裕があるかの見極めは必要
3-6)リフォームの概算見積りを出す
総額がいくらになるかを計算するためにリフォーム費用を見積ります。
時間に余裕があればリフォーム業者に正式に見積りしてもらうのがベストです。
時間がなければ、リフォーム内容をリストアップしネットで調べた相場から自分で概算を出します。
それも難しければ、
築10年・・・100万~200万円
築20年・・・300万~400万円
築30年・・・500万円以上
と概算しておきます。
また、正式見積りは取らなくとも、リフォーム業者は先に見つけておいた方がよいです。
リフォームの見積りについては6章で詳しく説明します。
【ポイント】
- 購入を判断するために概算でもよいのでリフォーム費用が必要
- リフォーム業者は先に見つけておく
3-7)総額を計算して購入の判断をする
物件本体価格+諸費用(本体の4~7%)+リフォーム費用を合算し総額を出し、その他条件を考慮してこの物件を買うか、もしくはいくらなら買うかを判断します。
マイホーム購入が成功となるか失敗となるかはこの判断が全てです。
時間を掛けてじっくり検討したいところですが、物件によっては先に他の買い手に取られてしまう可能性もありますので、検討に時間を掛けられるかどうかの判断も必要です。
ここが中古住宅購入の一番難しいところでありますが、ここで2-3)で書いた「相場を知っていること」あるいは「需要の大きさを知っていること」が重要となってきます。
仲介業者は高確率で「他にも狙っている人がいます。」と言ってきますが、ホントもあればウソもあると思いますので、最後は自分で見極める必要があると思います。
【ポイント】
- できれば時間をかけて慎重に判断したい
- しかし、物件によっては早い者勝ちとなる可能性もあるため、相場観・需要の大きさを見極めて場合によっては判断を急ぐことも必要
3-8)この繰り返し
基本的には物件探し→見学→判断の繰り返しです。
住宅診断は本当に欲しいと思う物件だけで結構です。
3-9)住宅ローンの仮審査の承認を得ておく
家探しと並行して住宅ローンの仮審査の承認を得ておくことをお勧めします。
売主さんと売買契約を結ぶ際、基本的に仮審査の承認を得ていることが条件となります。
先に承認を得ておくことで、他の買い手と早い者勝ち勝負になった時に有利になります。
仮審査については5章で詳しくお話しします。
仮審査の承認が得られた銀行および本命の銀行に関しては、本審査に必要な書類をよく確認し、すぐに売主さんや仲介業者へ依頼できるようにしておきます。
【ポイント】
- 家探し中に仮審査の承認を得ておく
- ネット銀行やネット審査では意味がない
4.申し込み~値下げ交渉~契約
4-1)申し込み・指値
購入の意思が固まったら仲介業者へその旨を伝え、申込書(買付証明書)という書類を提出します。
これは売主さんに対して「あなたの物件を買いたいです。」という意思を伝える書類です。
用紙は仲介業者が持っていますし、書き方も教えてくれます。
また、値下げ交渉もこの時に行います。
申込書は「○○円であたなの物件を買いたいです。」という意思表示でもあり、値下げ交渉の希望金額を記入します。
これを“指値”と言います。
注意点として、申し込みは安易に出して安易に取り下げていいものではないので、本当に意思が固まってから提出します。
申込書を出したら、売主さんから「あなたに売ります。」と返事があるまで待ちます。
また、契約時に現金で手渡しする“前金”についても準備を始めておきます。
【ポイント】
- 購入の意思が固まってから申込書を出す
- 値下げ交渉はここで初めて行う
4-2)値下げ交渉と他の買い手との競合について
同じ物件に対して同じタイミングで複数の買い手が申込書を出す可能性もあります。
家は1点物ですので、この場合売主さんは1人の買い手を選ぶことになり、選ばれなかった人はその物件を購入することができません。
どのように買い手が選ばれるかというと、
- 住宅ローンの仮審査が通っていること(もしくは現金で払える)が最低条件。
- 原則は早い物勝ちと言われている。
- 高値で買ってくれる人を優先する可能性も高い。
- 最終的には売主の自由な心証で決める。
です。
ここで、指値(値下げ交渉)にも他の買い手の存在は影響してきます。
他の買い手が居なければ、ある程度強気で指値しても大丈夫だと思います。
売主さんがその額を飲んでくれなくても、折り合いのつく額を交渉すればよいので。
しかし、他の買い手が自分より高い額で申し込んだら、そちらの買い手が選ばれる可能性もあります。
他の買い手の額を聞いて自分も高値で出し直すこともできますが、同じ金額であれば先に高値を入れてくれた方が選ばれる可能性もあります。
ここが中古住宅の難しいところで、相場観を身に着け需要の大きさを見極めることができれば、値下げ交渉も有利に運ぶことができると思います。
また、見学の際に売主さんからの印象をよくしておくと、多少なりと有利になると思います。
ちなみに、他に買い手がいることやいくらで申し込みが入っているかは仲介業者が教えてくれます。
ただし、どの物件に対しても「他に狙っている人がいます。」と言うので、最後は自分で見極めなければならないと思います。
【ポイント】
- 複数の買い手がいる場合は、早い者勝ちor高値で選ばれる
- 相場観・需要の大きさを自分で見極め、指値の額を決める
4-3)住宅ローンの仮審査の承認を得る
申し込みとほぼ同じタイミングで、住宅ローンの仮審査を申し込み、承認をもらいます。
家探しのフェーズでも仮審査について書いていますが、そのタイミングで承認を得ていて、かつその銀行から借りる予定であれば、改めて仮審査する必要はありません。
しかし、以下の場合はここで仮審査の承認を取り直します。
- 売主さん(仲介業者)からその銀行の仮審査承認ではダメだと言われる
- 別に本命の銀行がある
- 借入額が増えたり物件の条件が変わる
- 同じ銀行でも仲介業者の紹介を受けた方がメリットがある
仮審査については5章で詳しく説明します。
仮審査が通ったら、本審査に必要な書類をよく確認しておいてください。
売主さん(仲介業者)から提出してもらう書類はリストアップしておき、役所などから自分で取得するものは取得を始めておいてください。
【ポイント】
- 売買契約を結ぶには仮審査の承認が必要
- 本審査に必要な書類を確認し、準備を始めておく
4-4)リフォームの見積りを取る
ここも、申し込み前に見積りを取ってない場合、もしくは複数業者から見積りを取る場合はここでリフォーム見積りを取ります。
6章で詳しくお話しします。
4-5)契約締結の準備
売主さんから「あなたに売ります。」との返答があり、住宅ローンの仮審査の承認が得られたら、契約締結の準備を行います。
まずは、契約締結の日程を決めます。
売主さん、仲介業者、買主(自分)が集まれる日程を決めますが、もし家を共有名義にする場合は共有名義者全員(親、配偶者など)が出席する必要があります。
また、契約時に手渡しする“前金”を現金で準備します。
住宅ローンを借りれば手元に戻ってくるので一時的な出金ではありますが、大きな額ではありますので早めに準備しておいてください。
【ポイント】
- 共有名義者は全員出席が原則
- 前金(現金)も早めに準備しておく
4-6)契約締結
売主さんと売買契約を結びます。
場所は仲介業者の事務所であることが多いです。
仲介業者から重要事項説明があり、2時間ぐらい掛かります。
両者で契約書に署名・捺印を行い、前金を渡したら契約締結完了です。
この際、住宅ローンの本審査に必要な書類や火災保険・地震保険の見積り・契約に必要な書類について、売主からすぐに提出してもらうように依頼します。
※建築確認書や耐震・耐火構造の証明などが該当
もし書類を紛失したと言われても、家を建てたメーカーや役所から入手してもらうように依頼してください。
もし準備できない・準備が遅れる場合は、住宅ローンの審査に遅れが出る可能性があることも伝えてください。
【ポイント】
- 住宅ローンや火災・地震保険で必要な書類は売主さんからきっちり提出してもらうように依頼する
5.住宅ローンの借入れ・火災保険の加入
5-1)仮審査の申し込み・承認
仮審査については、売買契約を結ぶ前までに最低1行から承認をもらう必要があります。
売主さんも代金を支払えるか分からない人と契約する訳にはいきませんので。
通常は買いたい物件が決まり購入の申し込みを出した段階で仮審査を申し込みますが、購入や値段交渉を有利に進めるために、できれば家探しの段階で仮審査の承認をもらっておくことをお勧めします。
最近はネット上で仮審査を行うことができますが、そのようなネット審査は信用がないとされる場合が多いので、店舗窓口での審査が必要です。
ネット銀行も同様の扱いです。
審査には物件の情報が必要ですが、家探しの段階で仮審査を行う場合は最も購入気になっている物件か条件が厳しい(立地が悪く、年数が古く)物件の情報を使用しておき、借入額も少し高めに設定しておきます。
後で条件が甘くなる分には問題ありませんが、条件が厳しくなると再審査になります。
また、家探しの段階で仮審査を行う場合は、本命の銀行でなくても結構です。
地方銀行や信用金庫など比較的規模の小さい銀行の方が審査が通りやすいと言われていますので、取り敢えず通りやすいところで通しおいてよいかと思います。
審査の承認をもらっても他に本命の銀行があれば、必ずしもそこで借りなくても結構です。
物件購入の申し込みを出した以降は本命の銀行にも仮審査を出します。
仲介業者には提携している銀行があり、そこで借入れすると色々とメリットもあるため1行は提携先に審査を出してもいいと思いますが、他に条件のいい銀行もあるかもしれませんので、必ず他の銀行も検討してください。
【ポイント】
- できれば家探し中に仮審査の承認をもらっておきたい
- ただし、ネット銀行・ネット審査の承認は意味がない
- 厳しめの条件で承認をもらっておく
- 事前に本命の銀行も見つけておく
5-2)本審査の申し込み
売買契約を締結し必要書類が揃ったら、すぐに本審査を申し込んでください。
本審査の承認は物件引き渡し予定日の遅くとも3週間前にはもらいたいところですが、審査には3~4週間要しますので時間勝負です。
売買契約を結ぶ前に本審査に必要な書類を確認しておき、売主さん(もしくは仲介業者)に提出してもらう書類はすぐに提出してもらうよう、契約時にはっきり伝えます。
仲介業者の提携先銀行の審査は比較的簡単です。
書類の半分は仲介業者が準備してくれますし、恐らく一部書類は提出を免除されていると思います。
一方、提携先以外の銀行は自分で全ての書類を準備するので大変です。
ネット銀行の場合は、何か不明点があった時なども電話オペレーターが機械的に対応するだけなので尚更大変です。
引渡しに間に合うように本命の銀行から承認を得られない場合、もしくはどこの銀行からも承認が得られない場合などは、対応は様々ですが売主さんから契約を切られなければもう少し待ってもらえるように交渉してもよいと思いますので、取り敢えず仲介業者に相談です。
【ポイント】
- 本審査も時間勝負なので、契約後すぐに審査を申し込む
- 必要書類は予め確認しておき、売主さんから直ぐに提出してもらう
- 仲介業者の提携先銀行は手続きが楽であるが、それ以外の銀行は大変
5-3)借入れの契約
本審査の承認をもらい借入先の銀行を決定したら、銀行と借入れの契約(金銭消費貸借契約)を結びます。
契約に必要な書類は銀行から指示があるので準備します。
遅くとも引渡しの1~2週間前には契約を結びたいところです。
一部フラット35を除き団信(団体信用生命保険)への加入が必須であり、団信の補償内容にも種類がありますので、自分にあった補償を選択します。
借入先の銀行が決定したタイミング、および契約が完了したタイミングで仲介業者へ連絡し、引き渡し日を確定させます。
【ポイント】
- 物件引き渡しの1~2週間前までに契約を完了する
- 団信は自分の今後のリスクを考慮して検討する
5-4)火災保険・地震保険への加入
住宅ローンの審査を待っている間に火災保険・地震保険の見積りを取ります。
住宅ローンを借りる場合、火災保険だけは必須となる場合が多く、地震保険は任意です。
保険についても仲介業者や銀行の提携先を斡旋されることがあると思いますが、自分でも探してみて条件の良い保険会社を選びます。
保険の見積り・契約に必要な書類の中にも、売主さんから渡してもらわなければならない書類がありますので、しっかり提出してもらうようにしましょう。
書類が揃わないと保険料で損する可能性があります。
住宅ローンの借入先が決まり引き渡し日も確定したら、保険も正式契約します。
【ポイント】
6.リフォーム
6-1)リフォーム内容を決める
まずは自分の好みにする以前に、健全な生活をするために必要なリフォーム内容を決めます。
屋根、外壁、傾き、シロアリ、水漏れ、給湯器、コンロ、トイレなどです。
必要に応じて耐震補強なども検討します。
次に見た目や使い勝手を良くするためのリフォームを検討します。
最終的には見積り額を見ながら決定しますので、とりあえず物件を見ながらやりたいことを全てリストアップすればよいと思います。
【ポイント】
- 必須項目と贅沢項目も含めやりたいことを一通りリストアップする
6-2)リフォームの見積り
リフォームの見積りは理想としては物件購入の申し込み前に取りたいですが、他の買い手と早い者勝ちになりそうな場合は、一旦申し込みを優先します。
その場合は申し込み後すぐに見積りをとってください。
最終的にどこまでやるかは見積り後に決めればいいので、とりあえずやりたいこと全て見積りを取ります。
見積りはなるべく複数社から相見積もりを取った方がよいです。
大手リフォーム会社、地場の小規模業者、仲介業者からの紹介先、ネットの一括見積り比較サイトなど、見積り先の探し方は様々だと思いますので、いくつかのパターンで取るのもよいかと思います。
【ポイント】
- できれば物件購入の申し込み前に見積りを取りたいが、時間がない場合は申し込み後すぐに見積りを取る
- 複数社から相見積もりを取る
6-3)リフォーム内容の決定
見積りと予算額から最終的に実施するリフォームを決めます。
入居後も設備の不具合が見つかる可能性があるので、個人的には控えめに実施しておいた方がよいのではないかとも思っています。
一方で、間取り変更や壁紙クロスの貼替えなどは入居後にやろうとすると少々面倒なので、先にやっておいた方がよいです。
また、リフォームとは少し異なりますが、是非ハウスクリーニングも実施することをお勧めします。
内容が決まったら工事を発注します。
小規模な工事の場合を除いて、工事の請負契約書を交わします。
見積り書と請負契約書は住宅ローンの契約時にも使いますので、内容が固まったら確定版の見積書も作ってもらいましょう。
【ポイント】
- ハウスクリーニングは絶対お勧め
6-4)工事日程の調整と進捗管理
物件の引き渡し後なるべく早く着工できるように、日程調整を行います。
工事期間中は鍵を預けて自由に出入りしてもらうようになりますので、鍵の管理についても相談しておきます。
工事完了予定日も確認しておきますが、途中で前倒し・後ろ倒しになることも多いですので、逐次進捗を確認するようにしてください。
また、時々物件に足を運び、気になる点は指摘するようにしてください。
【ポイント】
- 物件引き渡し後すぐに着工させる
- 逐次進捗を確認する
6-5)引き渡しと代金の支払い
リフォーム工事完了の連絡を受けたら、なるべく早く現物の確認を行います。
気になる点があれば指摘し、なければ指定された方法で代金を支払います。
7.引き渡し・引っ越し
7-1)決済と引き渡し
住宅ローンの借入れ契約(金銭消費貸借契約)が完了したら、仲介業者を通して決済・引き渡し日を確定させます。
当日は売主・買主・仲介業者が一同に会します。
借入れたばかりの物件代金を売主さんの口座へ振り込み、振り込みが確認出来たら鍵の引き渡しを受けます。
司法書士も同席し、振り込みを待っている間に登記の手続きを行います。
引き渡しを受けたら、なるべく早くリフォーム工事を開始させます。
7-2)引っ越し
リフォーム工事完了の目途がたったら、引っ越しの見積りを取ります。
直前でリフォームが伸びると厄介なので工事完了予定日から1週間以上は余裕を見た方がよいと思います。
引っ越し繁忙期は希望した日が空いていない可能性もあるので、早めに見積りを取った方がよいです。
また、引っ越しもなるべく相見積もりを取った方が安くできる可能性があります。
見積りを取ったら日程を確定させ、当日引っ越しが完了すればマイホームでの新生活が始まります。
【ポイント】
- リフォーム工事完了が見えたら早めに引っ越しの見積りを取り、日程を確定させる
7-3)インフラの開通
引っ越し日が確定したら、電気・ガス・水道・下水道のインフラ開通の手続きを行っておきます。
各管理会社や役所の窓口に連絡し、使用開始日を伝えればよいです。
テレビアンテナやインターネット回線は、中古の場合開通している場合もありますが、そうでない場合もありますので、確認しなるべく早く開通するように手配します。
【ポイント】
- 引っ越し後すぐにインフラが使えるように事前の手続きを忘れずに
8.最後に
今回は虎の巻を作るつもりで中古戸建ての買い方マニュアルを作ってみました。
基本的な流れは合っていると思いますが、私の家探し・家購入体験に基づいていますので、指摘事項がありましたらコメント頂けますと幸いです。
次回は今回の補足記事として、中古戸建てを購入する上でのポイント・注意点を抜き出してまとめてみたいと思います。
個人的な教訓・反省点も織り込んでいますので、これから中古戸建てを検討する人は是非参考にして頂けると嬉しいです。
最後に、各カテゴリごとの個別記事一覧へのリンクを貼っておきます。
長文お読み頂きありがとうございました。
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ガスコンロが寿命に近かったのでIHヒーターに取り替えた IHヒーター機種選びの注意点【入居後・リフォーム】
こんにちは、やんともです。
中古戸建てを購入しマイホーム生活を始めました。
入居後に見つかった不具合の話です。
元々付いていたガスコンロが劣化しており、火力が弱くなったり着火し難くなっていましたので、入居5ヶ月でIHヒーターに交換しました。
IHヒーターの選び方や取り換え工事、本件から生まれたマイホーム最大の後悔についてお話しいたします。
1.入居間もなくガスコンロの劣化に気づく
■ガスコンロかIHヒーターか
2.IHヒーターの機種選び
■IHヒーターを選ぶ際のポイント
■おススメ機種
■今回購入した機種
3.取り替え工事について
■一括見積りサイトについて
■ECサイトからの工事依頼について
4.電力容量アップも必要
5.IHヒーターを使ってみた感想
6.給湯器も電気にしておけばよかった(後悔)
7.最後に
1.入居間もなくガスコンロの劣化に気づく
ガスコンロについては、家の引き渡しの1週間前に動作確認していました。
不動産仲介業者立ち合いの元、家中の設備の最終確認を行い、その際ガス屋さんに開栓をしてもらいガス設備の確認もしました。
当然コンロも着火して確認したのですが、入居前に火だけ着けても正常な火力なのか判断がつきません。
お湯でも沸かしてみれば火力の弱さに気づいたかもしれませんが。
おかしいと思ったのは入居後間もなく。
私がお湯沸かそうと思いコンロのツマミを回したところ着火しません。
何回か回して着火したのですが、今度は火力が弱くお湯が沸くのに時間がかかります。
嫁とは「まあ、古いし。使えないことはないし。いずれ交換するし。」と言った感じで、あまり気にしてはいませんでした。
しかしその後も、着火の悪さと火力の弱さに不便を感じながら使っていて、3ヶ月ほど経った頃、嫁の我慢が限界に達しました。
「ちょっともういい加減どうにかしたいんだけど。」
確かに、大きい鍋だとお湯が沸きません。
ガスコンロかIHヒーターか
このまま寿命いっぱいまで粘ってもしょうがないと思い、コンロを交換することにしました。
そうなると大きな選択肢として、引き続きガスコンロにするか、IHヒーターにするかの2択が出てきます。
しかし、ここは珍しく夫婦で意見が割れることなく、迷うこともなくIHとなりました。
ガスコンロとIHヒーターの比較については以下の記事に詳細を書いています。
要約すると、
【ガスコンロ】
- 料理のレベルが上がる。
- 初期投資が安い。
- コンロ単体では光熱費も安い。
- オール電化メリットを受けられない。
- 火を使うので危ない。
【IHヒーター】
- 火を使わないので安全。
- 掃除が楽。
- オール電化メリットを受けられる。(トータル光熱費を下げられる。)
- コンロ単体だと光熱費高い。
- 初期投資が高い。
他にもIHの場合は太陽光発電と組み合わせることで、理論上光熱費をゼロに近づけることもできます。
我が家は安全という理由だけでIHを選びました。
4歳と0歳(当時は生まれていない)の子供がいますので、極力家の中で火は使いたくないという考えです。
オール電化ではないので光熱費は高くなります。
オール電化を考慮した光熱費の詳細な比較については上の記事をご参照頂きたいのですが、私の試算ではガスコンロ→IHで1.7倍ぐらい光熱費が上がります。
(総光熱費が1.7倍ではなくコンロに掛かる光熱費のみが1.7倍ということです。)
初期投資については、一般的にはガスコンロ:15万円/IH:20万円と言われています。
機種や電源工事の有無によって変わると思いますが、我が家においてリフォームの見積りを取った時はガスコンロ:13万円/IH:26万円でした。(本体+工事費)
2.IHヒーターの機種選び
IHヒーターを選ぶ際のポイント
ビルトイン型もしくは据置型のIHヒーターは、主に国内大手3社が販売しています。
本体価格は10万円~50万円ですが、これはあくまでメーカー価格であり、リフォーム業者経由やECサイト経由で購入すればかなり安く購入できます。
IHヒーターの機種を選ぶ際の主なポイントは以下3つです。
(1)天板のサイズ
(2)ヒーターの口数・種類・火力
(3)操作性
(1)天板のサイズ
天板のサイズ(幅)は60cmと75cmの2サイズがあります。
キッチンのサイズに決まりますが、詳細な設置可否基準は各社HPに掲載されていますので、購入前にご確認ください。
(2)ヒーターの口数・種類・火力
ヒーターの口数は2口か3口があります。
使い方に応じて選択してください。
ヒーターの種類は3種類あります。
- 通常のIHヒーター
基本的なヒーターです。IH用の鉄orステンレスの鍋が必要です。 - オールメタル
IH用鍋だけでなく、全ての金属製鍋に対応したヒーターです。
主にハイグレード機種に付いています。 - ラジエントヒーター
IHヒーターと原理が異なり、ヒーターそのものが熱くなるタイプです。
金属製以外の土鍋などでも使えます。
火力は強くないため、3口のうちの1口で補助的役割で付いています。
通常のIHヒーターを基本に、いずれか1口~2口がオールメタルもしくはラジエントヒーターという組み合わせが多いです。
火力(パワー)はグレードによって2.0~3.2kW(1口あたり)があります。
国内メーカーでは3.2kWが最大です。
3.2kWでガスコンロの強火以上の火力が得られると言われています。
3口の場合は手前2口が高火力で、奥1口が低火力という組み合わせが多いです。
(3)操作性
操作パネルは主に、天面ガラスがタッチパネルになったガラスタッチ式と、物理的なボタンが付いたプッシュボタン式があります。
ミドルグレード~ハイグレードはガラスタッチ式が多く、スタイリッシュでお手入れも楽なのですが、個人的には操作性は悪いかなと思っています。
タッチの反応が悪かったり、吹きこぼれたお湯がタッチパネルを覆い隠して触れなくなったり。
これに関しては、5章でも詳細に触れています。
三菱電機製は天面のガラスタッチに加え、前面にダイヤル・プッシュボタンが付いているものもありますので、これはおススメかと思います。
おススメ機種
人気機種は以下になります。
- Panasonic:G32シリーズ
ミドルグレード/3口(3.0kW×2口、1.25kWラジエント×1口)/
60cm幅/プッシュボタン式
7万2千円~ - Panasonic:Aシリーズ A7タイプ・A5タイプ
ハイグレード/60cm幅・75cm幅/ガラスタッチ式/
3口(3.2kW×2口、2.0kW×1口)3.2kWのうち1~2口はオールメタル
27万8千円~ - Panasonic:Bシリーズ BNFタイプ
ミドルグレード/60cm幅・75cm幅/ガラスタッチ式/
3口(3.0kW×2口、2.0kW×1口)
11万9千円~37万3千円 - 三菱電機:G321Vシリーズ
ミドルグレード/60cm幅・75cm幅/プッシュボタン式/
3口(3.2kW×2口、1.2kWラジエント×1口)3.2kWのうち1口はオールメタル
12万1千円~32万5千円 - HITACHI:M8Tシリーズ
ミドルグレード/60cm幅・75cm幅/ガラスタッチ式/
3口(3.2kW×2口、1.6kW×1口)
10万5千円~
Panasonic:G33シリーズ/KZ-G32EST
Panasonic:Aシリーズ/KZ-CA57NS
Panasonic:Bシリーズ/KZ-BNF36S
三菱電機:G321Vシリーズ/CS-G321VSR
HITACHI:M8Tシリーズ/HT-M8STF-S
今回購入した機種
今回我が家ではPanasonicのKZ-YSF36Sという機種を購入しました。
現在は廃盤になっており楽天より在庫品を購入しました。
メーカー価格34万円に対し、楽天では13万8千円。
入居前にリフォームの見積りを取った時は本体価格17万8千円でしたので、やはりECサイトは安いですね。
ヒーターは3口(3.2kW×2口+2.0kW×1口)で、オールメタルもラジエントもない通常IHのみの3口ですが、ミドルグレードでとにかく通常IHの最高火力にこだわる方にはお勧めです。
グリルは2.1kW、操作はガラスタッチ式です。
感想については5章をご参照ください。
当該機種は廃盤ですが、現行ではBシリーズが相当します。
3.取り替え工事について
安く済ませたかったので、本体は楽天で購入し、工事業者は家仲間コム(リフォーム業者一括見積りサイト)で探しました。
見積りを依頼したところ3~4件の回答があり、金額は大きくは変わりません。
最安で概算5万~7万円が2件あり両社ともお隣茨城県の会社でしたが、なんとなく家族経営している方の会社に詳細見積りをお願いすることにしました。
概算金額は提示されていて他社との比較もできているし、出張費もなく隣県から来てくれているので、とりあえず他社には声を掛けず、概算金額から足がでなければここに決めるつもりでした。
見積りに来た方にもそう伝えました。
家を見てもらったところ詳細見積り額は7万円とのことです。
キッチンに電源が来ていないため配線工事が必要であり、その際壁に穴を開けるかもしれないと言われ、穴開け工事費含めこの金額でした。
当日工事してみて、穴開けが不要であれば値下げしますとのことです。
概算金額の通りなので基本的にOKですが、追加費用の可能性がないかだけ念入りに確認し、発注することとしました。
予定が詰まっていると言われながらも、発注から3週間ぐらいで工事してくれました。
作業員2人で3時間ぐらいの作業でした。
問題の電気配線も壁に穴を開けず床下から通してくれたので、費用的にも建物的にも助かりました。
1万円引かれて最終的に6万円でした。
工事完了後使ってみて、今のところ問題は起きていません。
一括見積りサイトについて
今回我が家は家仲間コムというリフォーム業者一括見積りサイトで業者を探しましが、特にトラブルもなく利用してよかったと思います。
元請け業者を介さないので工事費も安く済みました。
入居前にリフォーム業者から見積りをもらった際は工事費8万6千円だったのに対し、今回は6万円でしたので、2万6千円安く済みました。
ただし、このように一括見積りサイトを通して下請け業者と直接契約する場合は、トラブルに発展する可能性も否定できませんので、以下の点は留意しておいた方がよいと思います。
- 正式に見積りを出してもらう。
- 工事範囲を明確にし、追加料金の可能性をよく確認しておく。
- 工事後のアフターフォローについて確認しておく。
- 口頭や電話だけでなく、メールなどで文章を残しておく。
今回の業者さんは奥様(社長)と旦那さんと息子さんの3人で家族経営されており、旦那さんが見積りに来られ、作業当日は息子さんと馴染の電気屋さんの2人が来られました。
職人さんは家族経営で会社をやれて羨ましいです。
ECサイトからの工事依頼について
楽天・AmazonのようなECサイトから本体を購入した場合は、同じECサイト上の業者へ取り付け工事を依頼する方法もあります。
工事とセットで販売している業者も多く、同じページ上から発注できます。
工事対応エリアが限られていると思いますので、事前にご確認ください。
今回私はこの方法は考えませんでしたので、見積り比較した訳ではありませんが、基本的には安価で工事してくれると思います。
とにかく安くされたい方は、近くのリフォーム業者、一括見積りサイト、ECサイトの業者と比較されるとよいかと思います。
4.電力容量アップも必要
工事完了後IHヒーターを使い始めてみたらブレーカーがボコすか落ちました。
契約を確認したら30Aでしたので、それはさすがに落ちますね。
近く子供が生まれる予定があり、子供が生まれたらエアコンをフル稼働すると嫁に宣言されていたので、2段階上げて50Aにしました。
オール電化ではない普通の戸建ての場合は40Aの家庭が多いですかね?
そこにIHやエコキュート(電気給湯器)が加わって50A~60A必要な家庭も出てくると思います。
うちも子供が落ち着いたら40Aにするか、どうするかな?
5.IHヒーターを使ってみた感想
使ってみてトラブルはありません。
ちゃんと使えています。
やはり火を使わなくなったので安心感は大きいです。
かつては地震発生時の対応としてガスコンロの元栓を閉めることを念頭に置いていましたが、3/16の福島沖地震の時にその必要がなくなったことに気が付きました。
また、油などが飛び散ってもすぐにタオルで拭くので、綺麗な状態が保たれています。
一方、マイナスの感想が2つほどあります。
- 火力が弱い?
- ガラスタッチパネルが不便
火力に関しては、以前のマンションで使っていたガスコンロに比べてお湯が沸く時間がちょっと長い気がします。
ただし、これにはちょっと解せない部分があります。
昔はIHの火力は弱いと言われていましたが、現在ではそのようなことはなく、むしろIHの方が火力が強いと言われています。
嫁も実家でIHを使っていて、お湯が沸くのはかなり早いと言っていました。
そして私が購入した機種についても決して上位機種ではありませんが、火力については3.2kWと国内メーカーの上位機種と同じ出力となっています。
何かIH本体以外に原因があるのではないかと思っていますが、現時点ではよく分かっていません。
機種選定において火力にこだわる場合は、1口あたりの最高出力は3.2kWとなります。
ミドルグレードで比較的に安価で3.2kWのヒーターを備えた機種は以下があります。
- Panasonic:BNFシリーズ
3口(3.2kW×2口、2.0kW×1口)
11万9千円~37万3千円 - HITACHI:M9Tシリーズ
3口(3.2kW×2口、2.0kW×1口)
9万9千円~ - HITACHI:M8Tシリーズ
3口(3.2kW×2口、1.6kW×1口)
10万5千円~
Panasonic:Bシリーズ/KZ-BNF36S
HITACHI:M9Tシリーズ/HT-M9TF-H
HITACHI:M8Tシリーズ/HT-M8TF-S
タッチパネルについては、問題の1つ目は反応の悪さです。
スマホなどのタッチパネルと比べれば反応が悪く、プッシュボタン式と違って押した感覚もないので使いづらいです。
そしてタッチパネルでもう1つ困っているのが吹きこぼれた時です。
まず、上で書いた通りタッチパネルの反応が悪いので、吹きこぼれそうになって直前で回避ということがなかなかできません。
また、ヒーターとタッチパネルが同じガラスでツライチになっているので、吹きこぼれたお湯がタッチパネルを覆い隠し、次の操作ができなくなります。
火力を弱める・止めるのも、加熱を再開するのも、こぼれた熱いお湯を拭きとる必要があります。
吹きこぼれ防止機能はありますが、吹きこぼれた後でないと作動しません。
私としては、プッシュボタン式やダイヤル式であったり、加熱部とタッチパネルがツライチでないものをお勧めしたいです。
国内大手のミドルグレードだと以下の機種があります。
- Panasonic:G33シリーズ
3口(うち2口は3.0kW)/プッシュボタン式
12万6千円~26万8千円 - Panasonic:XJシリーズ
3口(3.0kW)/ダイヤル操作式
12万1千円~29万7千円 - 三菱電機:T321Vシリーズ
3口(うち2口は3.0kW)/ガラスタッチ+ダイヤル
12万9千円~34万5千円
Panasonic:G33シリーズ/KZ-G33XST
Panasonic:XJシリーズ/KZ-XJ26DST
三菱電機:T321Vシリーズ/CS-T321VSR
ハイグレード~ミドルグレードはガラスタッチ式が多いようですね。
三菱電機製は天面のガラスタッチに加え、前面にダイヤル・プッシュボタンがあるので、吹きこぼれ時の操作には強いです。
6.給湯器も電気にしておけばよかった(後悔)
今回コンロをガスから電気に変えたことで、我が家のガス設備は給湯器のみになりました。
ガス給湯器については入居前に新しいものに交換したのですが、これを電気給湯器(エコキュート)にしてオール電化しておけばよかったと後悔しています。
なぜエコキュートにすべきだったかというと、エコキュートを導入することで電力会社のオール電化用料金単価で電気を使うことができるからです。
オール電化用料金単価について
- 適用条件はエコキュート(電気給湯器)を入れていること。
- 電気料金単価が安い。
適用条件はあくまでエコキュートを入れていることが条件ですので、完全にオール電化である必要はなく、コンロや乾燥機などはガスが残っていてもOKです。
単価がどれだけ安いかは一概には言えないのですが、東京電力の一般家庭向けプランは以下のようになっています。
全く節電ができていない我が家は、春秋で月間300kWh前後、夏冬で月間400~500kWh程度使用します。
とにかくオール電化プランは夜間料金が安いので、エコキュートは夜の間にお湯を沸かし、タンクに溜めて昼間使うようにできています。
上手く使えば20%ほど料金単価を下げられるのではないかと思います。
また、エコキュートは給湯器としての能力そのものが優れています。
ヒートポンプを使って水を温めますので、エネルギー効率が最大350%とも言われています。
一方でエコキュートは、
- ガス給湯器より初期投資が高い。
- 大型の装置を屋外に設置する必要がある。
というデメリットもあります。
デメリットを克服できるのであれば、IHヒーターを入れる際は給湯器もエコキュートに変えて光熱費を安く抑えることが望ましいです。
給湯器がまだまだ使えるのであれば無理に変える必要はないと思いますが、私の場合は入居時にガス給湯器を変えていましたので、その時にエコキュートにしておけばよかったです。
マイホームに関する後悔ごとの第1位です。
7.最後に
IHヒーター(および給湯器)については後悔や悩みもありますが、火を使わない安全性を手に入れることができましたので、IHに変えたこと自体は後悔していません。
取り替え費用については、本体はECサイトで13万7千円+工事は一括見積りサイトから6万円で合計19万7千円でした。
入居前にリフォーム会社から見積りを取った時は26万4千円でしたので、6万円以上安く済ませることができました。
そして、事の発端となったのが入居後間もなくのガスコンロの不調ですが、やはり築18年の中古物件となると多少の不具合は避けられません。
今のところ想定内の不具合ではありますが、入居後の不具合を見越して入居前のリフォームは控えめにやっておくのが賢いのかなとも思っています。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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入居後の気付き、不具合、アフターフォローについて記事を書いています。
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会社の独身寮と社宅に住んでいた時の話 築40年超の集合住宅【過去の家】
こんにちは、やんともです。
中古戸建てを購入しマイホーム生活を始めました。
家系ブロガーとして自分が過去に住んでいた家の話をしてみたいと思います。
以前に長崎の実家と、マイホーム購入前のに住んでいたマンションについて記事を投稿しましたので、過去の家シリーズ第3段ということにします。
今回お話しする家は、今の会社に入ってすぐ大分に配属されてから7年半住んでいた、会社の独身寮と妻帯者用社宅についてです。
今の家から数えて2つ前と3つ前の家になります。
1.独身寮時代(通称:独房)
2.社宅時代(水回りはきれい)
3.最後に
1.独身寮時代(通称:独房)
大学を卒業して今の会社に入ったのはちょうど10年前です。
本社は東京ですが、入社前から全国転勤については告げられており、例に漏れず新入社員研修終了後すぐに大分県の事業所に配属となりました。
社会人1年目で結婚はしていませんので、独身者は独身寮に入ります。
入寮は必須ではないのですが、勝手にアパートを借りて住む分には家賃補助は出ません。
男子寮なので、女性社員は借上げアパートに住めます。
『寮』と聞いて、設備の整った綺麗な建物をイメージすることもあれば、古いボロボロの建物をイメージすることもありますが、私の会社の寮は完全に後者でした。
5階建ての寮は当時で築40年を超えており、耐震補強こそされているものの外観も内装もイメージ通りの築40年です。
部屋は50部屋ぐらいあったと思いますが、各部屋の広さは6帖です。
室内の設備は・・・
備え付けのエアコンとベッドだけです。
扉のない収納スペースもあります。
そして、トイレ、風呂、洗面台、キッチン、洗濯機、ありません!
トイレ、洗面台、洗濯機は各階で共同、風呂は寮全体で共同、キッチンはなく代わりに食堂があります。
社員の間では通称『独房』と呼ばれていましたが、私個人的には「トイレが無いんだから独房未満だろう」と思っていました。
トイレに行くにも手を洗ったり歯を磨くのにもプライベート空間の外に出なければなりません。
当然会社の人間が住んでいるので、真夜中も休日もすれ違えば挨拶しなければなりません。
洗濯機は各階に2つずつ。
干すところが無いので、乾燥機も2つずつ付いています。
その2セットを各階10人ぐらいで取り合うのですから、洗濯・乾燥が終わったらすぐに取り出さねばなりません。
うっかり放置していると勝手に取り出されて、床に捨てられていることもあります。
もっと最悪なのは風呂です。
古い銭湯といった感じで、大きな浴槽が1つと体を洗うシャワー水栓が10箇所ぐらい。
うちの会社の現場は三交代勤務なので、そっちに合わせて16時ぐらいにお湯が溜められます。
一方スタッフは定時上がりでも18時帰宅、多いのは20時代ぐらい、遅い時はいくらでも遅いです。
帰宅して風呂に入ろうと思っても、冷めてる、お湯が少ない、汚れが浮いてる、です。
自分で溜めなおしてもよいのですが、面倒くさいのでまずやりません。
なので、浴槽に入ることは滅多になく、真冬でもコンクリートの浴室でシャワーだけで済ませていました。
食堂は3日前までに予約すれば朝食と夕食が食べられます。
これはこれで色々と酷いのですが、悪口が止まらなくなるのでこの話は辞めておきます。
次に立地ですが、これまた酷いです。
田舎の割に会社から車で20分も離れています。
そして小高い山の上に建っているので、周囲に何もありません。
今でこそ住宅地になりましたが、昔は本当に森の孤城だったとか。
交通機関については、最寄り駅という概念はなく、最寄りのバス停も徒歩30分近くかかります。
最寄のコンビニ・スーパー・飲食店も徒歩30分です。
しかも四方を坂道に囲まれているので自転車でもきついです。
唯一自転車圏内だったファミリーマートは私が入社して数ヶ月後に潰れました。
なので、徒歩で用事を済ませることがなく、敷地の外にでる時はほぼ車です。
建物も最悪、立地も最悪、そして会社の寮なので住人との関係も面倒くさい。
早く出たいと思いながら結婚までの3年間を何とか耐えました。
そうは言いつつ、当時はまだ若かったので淡々と生活できていましたが、もう一度住めと言われると無理ですね。
たぶん会社辞めます。
それにもうどんな身分になっても、この独身寮には住むことはできません。
私が寮を出て(結婚して)3年後ぐらいに新しい寮に建て替わりましたので。
トイレ、シャワー、洗面台、洗濯機、全て個室になりました。
後輩たちのことは意外と羨ましくありません。
そして取り壊された古い寮に対して、微塵も名残惜しさはありません。
2.社宅時代(水回りはきれい)
会社に入り独身寮に住んで3年経ったところで今の嫁と結婚しました。
嫁とは学生時代から付き合っており、遠距離恋愛の末でした。
結婚すると独身寮から妻帯者用の社宅に移ることになります。
社宅に住むのも必須ではないので一般のアパートに住んでもよいのですが、家賃補助は出ません。
社宅は独身寮と同じ敷地内にあり、こちらは4棟建っています。
5階建てで1棟30世帯×4棟です。
寮と同じ時期に建てられたので、こちらも当時で築40年超です。
見た目もそのまま40年超ですので、夜見ると幽霊団地みたいです。
独身寮と隣同士ですので、引っ越しは自力で行います。
元々独身ですので荷物も少なく、リアカーを何往復かさせれば済みます。
間取りは3DKで、70m2ぐらいだったと思います。
普通の集合住宅と同じですので、トイレや風呂なども個別に付いています。
社宅に引っ越してしばらくはとにかく感動の毎日でした。
トイレも風呂もプライベート空間から出る必要がなく、水道やキッチンや洗濯機も個人で占有でき、おまけに部屋は広い。
一般のマンションでは当たりまえのことですが、独身寮に3年住んだおかげでそのありがたさを感じました。
そして、築40年だけあって内装もそれ相応ですが、幸いだったのが水回りがリフォームされていたことです。
キッチンのシンクとフローリング、トイレ、風呂が数年前に交換されたばかりでした。
そのおかげで、古さによる不快感がさほどありませんでした。
水回りの重要さはこのとき強く実感しました。
なので中古住宅を購入される方は、水回りのリフォームは多少お金をかけていいのではないかと思います。
ただ、やはり室内の柱やふすまはボロボロでした。
そして一般の賃貸住宅ではないので、入居者が変わってもハウスクリーニングなどありません。
入居前に室内の確認を行った時は、Gが2匹ほど死んでいました。
結婚して嫁が千葉から引越してくる前に、1人できれいにしました。
嫁は生まれて初めて実家以外に住むので、自分の事を「ドナドナ」と言っていました。
地方生活もさることながら、『社宅に住む』ということに強い抵抗があったようです。
まあ、気持ちは分かります。
住んでみて社宅内の住人との関係は意外とあっさりしていたのですが、今度は『近くに友人がいない』ということで悩んでいました。
1日誰とも喋らないので辛いと。
同僚に聞いても転勤組は同じような悩みを抱えていました。
ヨガのサークルなどにも行かせましたが、周りの参加者は友達が欲しい訳ではないので、簡単に打ち解ける訳でもないようです。
転機となったのは社宅に住んで2年後に長男が生まれた時。
何かあった時に助けてくれる仲間が必要だと思い、同世代の同僚の家族と交流を持たせ、ママ友ができました。
日中はママ友同士で遊びに行ったりもしていたようです。
今は皆転勤したり転職したりでバラバラの街に住んでいますが、当時のママ友とは今でも連絡を取り合っているようです。
社宅に住んで4年半、独身寮時代も合わせて大分生活が7年半過ぎたところで私も東京への転勤がありました。
こちらでは借上げ社宅として千葉県内のマンションに住むこととなりました。
大分の社宅を離れる時は、ちょっと名残惜しさもあったかなと思います。
3.最後に
大分の社宅から千葉のマンションに移ってからは『立地』に恵まれた生活を経験することとなり、またその2年後には今のマイホームに引っ越し『広さ』や『家の自由度』を手に入れることができました。
それと比べれば上で書いた独身寮や社宅はかなり不便な家です。
しかし『住居』を考える上で、色々な街に住み色々なタイプの家に住むことは非常に面白いことだなと思います。
今後の会社人生でまた大分に配属になり、同じ社宅に住むことがあるかもしれません。
ただし、今度は単身赴任で私1人で住むことになると思います。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
筆者(やんとも)とこのブログについての紹介です( ^ω^)b
中古戸建てをメインに『家探し』の記事を書いています。
是非読んでみてください(^^)
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